坂本龍一 featuring Sisier M - The Other Side Of Love[ストーカー 逃げ切れぬ愛 DM-ED][1997]
[タイトルは文字数の関係で歌手名表記を変えました。
上記が、正式中証明表記です。]
1997年1月29日発売。坂本美雨歌唱で発売された最初のシングル。
最高位6位。1997年度年間31位[約70万枚]
坂本龍一のディスコグラフィとしては、
正式ナンバリングはされていませんが、
日本において、坂本龍一の楽曲としては、
非常に有名な作品となっています。
坂本龍一のいくつかのベストアルバムには、
この[The Other Side Of Love]が収録さてています。
全英語詩だったにも拘らず、累計で70万枚を売り上げ、
1997年を代表する楽曲になりました。
タイアップになった作品が非常に衝撃的なものであり、
社会的な影響も大きかったと思われます。
この曲が持つ、絶望的な雰囲気は、
作中の主人公の心情のそのままです。
タイトルの[The Other]の部分にも、
[歪んだ]愛の形と言う意味合いを強く感じさせており、
ドラマ主題歌としては、最高の出来ではないか、とおもいます。
主題歌は作品と、いわば一蓮托生です。
作品を映し出してこそ主題歌なのです。
その点では、この[ストーカー逃げ切れぬ愛]の主題歌として
これほど適したものはありません。
視聴者も、この主題歌の魅力に大いに取り憑かれたのです。
気がついたらシングルに手が伸びていた、という感覚でしょう。
ドラマの回が進むに連れ、一回一回聴くにつれ、
[The Other Side Of Love]が耳にも、身体にも、
深く入り込んで、離れなくなってしまうのです。
すごい曲です。
私は、元よりドラマを見ないので、
[ストーカー逃げ切れぬ愛]については、まるで知りません。
なので、作品との結びつきについては、
100%理解できていることでもありません。
ただ、この曲の持っている空気、色、圧。
どれを取っても、他の多くの楽曲にはない。
これが坂本龍一なのか、と思うしかありませんでした。
通常のポップスなのではなく、芸術の域。
逆に、芸術の域だからこそ、
70万枚という売上、ポップスとしてのヒットが不思議です。
そのヒットを引き寄せているドラマの力にも
圧倒されるばかりです。