奥井雅美 - naked mind[スレイヤーズ N>EX.[ねくすとら] RD-OP][1996]
1996年12月5日発売。8枚目のシングル。
最高位38位。初のトップ50入り[直前のシングルは79位]
累計売上自身第3位。
ラジオドラマの主題歌にもかかわらず、
奥井雅美の中でも、トップ3に入った理由は2つ。
ひとつ目は、ラジオドラマを舐めるな、です。
1990年代当時、アニメオタクと呼ばれていた客層は
アニメを見るのと同時に、ラジオもよく聴いていました。
今は、あまり使われていないかもしれませんが、
声優や作品と連動したラジオ番組を「アニラジ」と呼んでいました。
アニメオタクにとって、アニメもアニラジも
音を聴く、という意味合いでは同じです。
なので、聴く頻度を考えても、アニメとアニラジは同様。
タイアップの効果も、大きな開きはないのです。
ふたつめは、スレイヤーズです。
1990年代のライトノベルでは圧倒的な人気を誇った作品です。
何でも、この作品が、現在のライトノベルの文化を切り拓いた。
ライトノベルの祖ともいうべき作品なのだそうで、
それなら、当時のアニメオタクからの絶対的な支持も頷けます。
当時、私はライトノベルについてはあまり良く知らず、
この作品の原作についても詳しく走りませんでした。
ただ、わかっていたのは、林原めぐみが
メガヒットを送り出せるようになった原点の作品であり、
林原めぐみにとって、スレイヤーズで演じたリナ・インバースは
新世紀エヴァンゲリオンでの綾波レイ以上に、
林原めぐみ本人の活動に、大きな影響を及ぼしたこと。
林原めぐみは、スレイヤーズ関連作で、多くの記録を作っており、
林原めぐみの顔とも思っています。
というわけで。スレイヤーズという作品が、
1990年のオタク系の中で、最も強力だったと言えます。
なればこそ、ラジオドラマの主題歌になった奥井雅美にも、
ヒットのチャンスが回ってきたわけで、
これまでの奥井雅美では考えられないような成績をあげ
1997年の「輪舞-revolution」を始めとした
シングルの連続発表へと繋がっていきます。
アニソン界隈だと、どうしても、アニメとラジオは
分けられがちで、この「naked mind」も
奥井雅美の曲では、あまり取り上げられない傾向にあります。
当時の熱気を知っている私からすると少々違和感を感じます。
こういう、ラジオから送り出された曲にも、
スポットライトが当たるようになって欲しいです。