2013年5月29日発売。メジャーデビューシングル。
最高位12位。登場週数11週。
米津玄師は、ボカロPハチとして、
その界隈では、非常に人気の高い人物でした。
ボカロPとして、メジャーに打って出たミュージシャンは何組かいました。
例えば、[君の知らない物語]で知られるsupercell、
[メカクシティアクターズ]に代表される[カゲロウプロジェクト]を打ち出したじん。
しかし、この人物たちは、結局、アニメの枠組みから出ることは出来ず、
サブカルチャーの中で、名を馳せるにとどまりました。
それに比べ、米津玄師は、サブカルチャーに地盤を持つも、
今となっては、音楽業界最強のミュージシャンであり、
サブカルチャーに触れている人のみならず、
若い層を中心に、絶大な支持、むしろ、信奉を受けています。
私としては、なぜ米津玄師が、ボカロという
アンダーグラウンドの文化から、最メジャーになれたのか、
イマイチ理解が出来ていません。
米津玄師は、私からすれば、いつでもボカロPのハチでしかありません。
それだけに、今の米津玄師を取り巻く状況に、常に違和感を感じます。
[ボカロPがこんな事になって]という考えは、これから先でも、
拭えるものではないように思えます。
この曲のヒットを見ると、ハチPとして知っている層が
購入層の中心だったことを伺わせる成績です。
このシングルを出す前、インディーズ時代のアルバム[diorama]が
最高位6位であることから、まだ、この頃には、ヒットの兆しはあっても、
実際に売れるようになるのか。
所詮はボカロのファンの支持のみに留まるのか、見えませんでした。
かくいう私も、この曲が発表されたのは後で知り、
そもそも、当時、米津玄師の本人名義の活動を知りませんでした。
チャートで姿を見かけるようになったのが
2014年に、デジタルシングルとして発表された[アイネクライネ]
長い間、ビルボードジャパンにランクインしているを見かけ、
それと同時に、アルバムがやたらとロングランしているも見るようになり、
いつから、こんなに大人気になったんだ、と驚きました。
シングル[アイネクライネ]、収録アルバム[YANKEE]のヒットから
一段回ヒットのレベルが変わった様子が、
チャートの順位、登場週数からわかります。
米津玄師が着々と人気を獲得し、積み上げた結果が
[Lemon]の異常なヒットであり、
米津玄師が業界の頂点に上り詰めた瞬間になりました。
ボカロ文化が生まれた当初からいた、米津玄師:ハチP。
まさか、10年先になって音楽業界を制覇するなんて、
当時は、誰も考えられなかったでしょう。
言ったところで[嘘でしょ]と、一蹴されてしまうに違いありません。
私とて、同じです。