2009年。
JUJUにとって大きな変化をもたらした年。
ヒットが連発しただけではない。
JUJUの曲が聴取者心を強く打ち
活きる力にすら変えたという、
名曲中の名曲が軒を揃えるんだ。
まず、「生きる力」を与える、根をしっかりと張った一曲。
JUJU - やさしさで溢れるように[2009]
この曲に歌手である自分に気付かされた。
これは「華原朋美」の言葉だ。
2015年。華原朋美が再び
歌手としてメディアに再登場した時、
この「やさしさで溢れるように」が
心を強く震わし、生きる力にすらなったとくちにしていた。
この曲あっての私。華原朋美の言葉は
多くの人の言葉にもなるだろう。
そう感じた人の多さを思うと、感動の一言だ。
2009年デジタルチャート年間トップ10入り。
2016年にもトップ100に入った。
2016年のヒットは「華原朋美」の言葉から
端を発していることも考えられる。
人生を変える一曲に対になるであろう、
至上の愛を歌った曲もまた、大ヒットした。
JUJU - 明日がくるなら with JAY'ED[2009]
余命1ヶ月の花嫁 DM-TM[ドラマ映画主題歌]
死にゆくことがわかっていても
敢えて絆を結んだ二人には
「究極の愛」が芽生えていた。
この映画主題歌になった今作でも同様の
「あまりに強く、悲しい、でも温かい愛」を
感じさせてくれる。
これほどの「愛」を感じさせてくれる曲が
他にあるだろうか。
映画主題歌として作られたからこそ、
これほどまでの名曲が生まれた。
「タイアップ」は売るためだけの道具ではない。
「主題歌」として、
作品を端的に示す「作品の顔」になるんだ。
この曲は、「やさしさで溢れるように」を超え
デジタルチャートで2009年首位を獲得する。
CDチャートをジャニーズが席巻する中
本当のヒットがここにあった。
「JUJU」といえばこの曲だ!
と代表として挙がるものは
この「2009年」に集中していた。
そして、この「2009年」があったからこそ
ここから始まるヒット不発の受難の時期を乗り越えさせた。
大衆の中にJUJUが存在し続ける理由となっていく。
1年後。
ドラマ主題歌になるものの
ヒットとしては不十分な作品が続いた。
そんな中、JUJUの新境地を切り開く。
JUJUと言えば「カバー」というイメージを
強く焼き付けることになるヒットが登場する。
JUJU - Hello,Again~昔からある場所~[2010]
説明不要。「My Little Lover」の1995年のヒット。
約180万枚を売り上げて、音楽史にその名を刻んだ。
ミスチル、マイラバで小林武史が隆盛を極める。
「My Little Lover」のヴォーカル:AKKOが
高く、言い方に語弊があるかもしれないが
「可愛らしい」歌声を見せていたのに対し、
JUJUはそこまで高さを感じさせない、
穏やかで、柔らかな声で、
「Hello Again」は持つ世界を歌いきっている。
この名カバーにより、JUJUは数多くの
「カバーアルバム」のヒット作を送り出していく。
ここまでで「JUJU」の今はほぼ決まった。
ここから、順当にヒットを積み重ねていく。
次回は、その中でも代表格となるものを見つつ、
JUJUの活動の変遷を見ていくことにする。