海外でバイリンガル育児 日本語と現地語の使い分け! | 海外で楽しく日本語育児/教育

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ドイツ在住、元英語教師、現こども日本語講師&補習校講師がお伝えする、海外日本語育児/教育応援ブログです。海外で子育てする親御さんたちの日本語育児が楽しくなるように、子どもたちが日本語学習を楽しいと思える環境作りを応援しています! 

前回の記事で、「海外で子育てしている国際結婚家庭のお悩み」について書きましたが、やはり子供の言語教育は、一番の悩みだと思います。

 

 
「現地語と日本語、二つ(以上)の言語をどうやって教える?」かは 国際家庭の場合、特に難しい問題ですよね。
 
もちろん正解はないのですが、とにかく子供が小さいうちは、日本語と現地語をうまく使い分けることが成功のカギをにぎっています。
 
日本人の永住家庭の場合は、家庭では常に日本語、外では現地語と、うまく場所で二つの言語を使い分けができる環境ができますが、国際家庭の場合は、親のどちらかが現地語を話す場合が多いので、どうしても幼稚園以降は、現地語でのインプットの割合が高くなってしまいます。
 
家の場合、父(ドイツ人、日本語はあまりできない)、母(日本人、ドイツ語はB2~C1程度)、普段の家庭での共通言語はドイツ語(昔は英語だった)なので、子どもたちは、父親から話しかけられるときは常にドイツ語、母親から話しかけられるときは、日本語でした。
 
というのがあり、バイリンガルの発達過程①第1段階(誕生から2歳ごろ)②第2段階(2歳から3歳6か月)③第3段階(3歳6か月から9歳)のうち、特に①の第1段階では、父親と母親がそれぞれ異なった言語で話しかけるとよい。とされている。もちろん、この原則に対する批判もあるが、おおよそこの原則にのっとれば、子どもは異なる言語でも、問題なく習得できる。私たちもその原則にのっとって子育てをしてきました。
 
子どもたちが小さいとき(幼稚園に行く3歳まで)は、私は子どもたちに常に日本語で話しかけました。(もちろん、旦那はドイツ語で話しかける。ドイツ語を話すお友達と会うときは、ドイツ語で話をする。)この時は、私は専業主婦だったので、こどもたちと話す時間のほぼすべてが日本語でした。もちろん子どもたちの日本語はとても強かったです。
 
つまり3歳までは、日本語の接触量>ドイツ語の接触量の環境で育ったので、その時期までは日本語の方が優勢でしたが、幼稚園に行き始めたら、逆転現象が起こり、あっという間にドイツ語が優勢になってしまいました。ドイツ語の接触量>日本語の接触量)
 
そしておそろしいことに、日本語の問いかけにドイツ語で返す現象が発生します!滝汗
子どもたちは、幼稚園で聞いたドイツ語を日本語にすることができない(なんていうか分からない)ため、ドイツ語で説明しだします。この時、親がドイツ語を知っていれば、子どもに「それは〇〇だね。そう、今日は〇〇をして遊んだの~。」と、日本語に置き換えて話してあげることができます。
 
幸い、私はドイツに数年住んである程度ドイツ語ができるようになってから出産・育児を始めたため(というか、現地語ができないまま子ども産むのは恐怖でしかなかった…)、この置き換えを使い、相手がドイツ語を話そうが、根気強く日本語で返すことができました。
 
もちろん、それだけでなく、日本人のお友達と会う機会を作ったり、補習校に幼児部から通わせたり、毎晩寝る前に日本語の読み聞かせをしたり、日本語の歌を聞いたり一緒に歌ったり…と常に日本語に触れる環境を作りました。
 
途中、母親もドイツ語が使えると分かった息子は、楽をしようと、ほぼドイツ語になりそうな時期もありました。兄弟間ではドイツ語の方が簡単なので、本当に日本語を使うのは母親とのみ。圧倒的にインプットが少ない時期もありました。
 
子どもたちが大きくなった今では、子どもたち自身が、できるだけ母親とは日本語で話そうと努力してくれています。が、やはりドイツ語での授業の全てを日本語にすることは難しいので、分からない時はドイツ語で説明したりするので、私もドイツ語の勉強だと思って、まずは話を聞いてあげるようにしています。
 
日本語だろうが、多言語だろうが、言語はやはりコミュニケーションの手段なので、子どもの間違いを指摘しすぎたり、直させて話させたり、日本語で全てを話さないことにイライラしたりせずに、良好な親子関係を築いていってほしいと思います。音譜
 
【バイリンガル育児の秘訣!まとめ】
 
1.人による使い分け【1人1言語の原則】…異なる言語を話す国際家庭の場合、それぞれの母語で話す。※特にお子さんが小さいとき。
少し大きくなって、現地語が優勢になってきた時も
2.時間による使い分け…何時まで/以降は日本語で話す(過ごす)。
3.曜日による使い分け…〇曜日は日本語デー。(日本語を話すお子さんたちと遊ぶ、日本語サークルに参加、補習校やオンラインレッスン等)