講座・セミナーの楽屋話(1) | 晴耕雨読 -田野 登-

晴耕雨読 -田野 登-

大阪のマチを歩いてて、空を見上げる。モクモク沸き立つ雲。
そんなとき、空の片隅にみつけた高い空。透けた雲、そっと走る風。
ふとよぎる何かの予感。内なる小宇宙から外なる広い世界に向けて。

今回は講座・セミナーの舞台裏を書きます。


明後日、11日(金)新いちょう大学校で
大阪のお正月を話しますが、
そのタイトルは
《「正月」の都市民俗》で
副題は《商人による演出》です。


近江晴子先生が船場のお正月を
話されると長山雅一先生から聞いております。
船場のような大店が軒を連ねる
町屋とは違った正月を話さねばなりません。
急な話やったもので、
それならと、
拙著2007年『水都大阪の民俗誌』和泉書院を
切り崩すことにしたのです。

よくよく考えてみれば
この遣り繰りはいつもの手口なのです。
写真図 『水都大阪の民俗誌』チラシの



公立高校を退職して6年間、
この間、学会への論文はもとより
研究ノートの投稿すらありません。
退職後、清貧なるも学究生活をめざしたのですが、
「窮すれば通ず」とはなかなかゆかなくて、
むしろ現役時代に調査し、書きためたのを
材料にして
講座やセミナーで
わかりやすく話すように心がけています。


一人、パソコンに文字を入力するのと

受講者の方々を前にして

お話しするのとは大違いです。

それには
いくつかの点で工夫をしています。

いかにして自著を用いて
一般の方にお話しするか、
この間の舞台裏の工夫を
次回に記すことにします。


究会代表 田野 登