< 吉野山を下りての続きです>

 

私の欲望を満たした吉野山を下りたら、次はダーリンの番です。

滝好きの彼の為に、いつも「滝」を探さねばなりません。

ナビに「近くの滝!」と叫んで探索してもらい、

行けそうなところをかたっぱしから、あたってみます。

「滝好き」とは言っても、名瀑がいいとか写真に撮りたいとか

何が何でもというような、コアなファンではありません。

 

知らない滝を見てみたい、知らない山に分け入ってみたい、

せっかくならいろんな滝を見てみたい・・・。

でも、あんまり入れ込んでるわけじゃないから、

そこに滝が・・・なければないでもかまわない。

そんなゆるーーーい感じで、滝へ寄り道をしています。

 

さて今回も、吉野山を下りたあたりで

「近くの滝!」と叫んだところ、親切で物知りなナビさんは、

早速、車で20分ほどの「行者の滝」を教えてくれました。

(修験者の山を下りたら、行者の滝って。ようできてるなぁ)

妙に納得。

 

「行者の滝」(別名:義経馬洗いの瀧)です。

滝の上部から正面の赤い柵の手前くらいまで、筒が張り出していて

筒先から水がボタボタしたたり落ちています。

滝行の為だと思われますが、真下に立つことはできません。

 

こんな説明板もありました。

昔、義経や弁慶、静御前もここで休憩したというと歴史を感じます。

葛飾北斎の絵にもなっているそうですが、水量が少なかったせいか、

残念ながら絵ほどの迫力はありませんでした。

 

でも、清涼な滝風マイナスイオンは吹きまくりー♪

クモの糸からぶらさがった葉っぱが、蝶々のように

滝風に揺れまくっていました。

(ビデオから切り取ったのでわかりにくくてすみません)(^^;

 

しばらく眺めて次の滝へ。

 

2番目にナビさんが教えてくれた「祈りの滝」を目指します。

現在地から車で30分少し。

 

わかりやすい道だし、ずんずん進んで、あと7分くらいで着きますよー

って所で、突然ダーリンが ハンドルを 右に・・・切った。

 

え? 何してはりますの?

この道まっすぐ行ったらもうちょっとで着くのに。どこ行くのん? 

 

「???」 な目を向ける私に 気づいたダーリンが

「え? こっちとちゃうの?」

 

別に標識が出ていたわけでも、曲がりたくなるような道でもないし、

「ここ曲がって」とかも言うてへんのに・・・。

急に、「こっちや!」みたいな曲がり方、おかしいんちゃうの?

 

すると目の前に、

 

「一言主神社」 こっち! みたいな看板が!

 

えーーーー、そういうことだったの?!びっくり

 

ダーリンは、時々、思いっきり、「呼ばれ」ます。

ふだん、行く当てなく だらだらドライブしているときも、

急に、何かに引き寄せられるように山に入っていったり

細い道を曲がりくねって小さな集落の奥に分け入ったりします。

そしてそこには、

「え? ここに こんな 神社さん(お寺さん)が?」

みたいなことが間々あります。

意外に有名な神社さんだったり、聞いたこともないお寺さんだったりしますが、

そこに、会いたいなぁと思っていた神様(仏さま)がおられたり、

偶然にも、何十年ぶりかのご本尊ご開帳の日だったり、

人や動物との不思議な出会いがあったりと、いろんなことが起こります。

 

なので、「一言主神社」の案内板を見た瞬間、

「あ、ダーリンまた呼ばれちゃったのね」 と、すぐさま目的地変更。

 

案内標識に導かれて、また参拝モードに入ります。

 

奈良県御所市森脇・・・。

神社さんに続く道へ曲がると、たわわの稲穂がお出迎え。(^^)

 

鳥居をくぐって奥へすすみます。

(右側は駐車場に入る道なので、車を降りてから、この鳥居まで

 戻ってあらためてくぐります)

 

 

「葛城一言主神社」 拝殿です。

全国各地にある「一言主神を奉る神社」の総本社だそうです。

どうりで、さほど大きな神社さんではないのに、途切れることなく

参拝者が訪れていました。

昔、何かで紹介されていて行ってみたいと思っていたことを

思い出しました。(えらいぞ、ダーリン)

 

「一言主神社」・・・ひとことぬし神社と読みます。

「一言さん」(いちごんさん)とも呼ばれていて、

一言でお願い事をすると何でも聞いて下さるそうなんです!

 

鳥居をくぐってから ずーーーっと考えていました。

「一言のお願い」「ひとことのお願い」「ひとこと・ひとこと・・」

頭の中を 雑念邪念欲望が渦巻きます。(^^;

 

長い参拝道を歩き、石段を登って・・・。いよいよ拝殿前に進み出ます。

おじぎして柏手を打ってメモをみながら祝詞をぶつぶつ・・・。

で、いよいよ お願いを

 

「ひとことで!」

 

 

 ・・・・・。 

 

 

三言(みこと)も言っちゃった・・・・。(TOT)

 

 

・・・煩悩まみれの私は、どうしても「ひとこと」に決められなくて、

頭の中で、超早口で、

3つも!

(早口で言えば、ひとつ分になるとでも思ったのか!)

 しかも1つが四文字熟語くらいの長さだし・・・) (- -)

 

・・・かみさま、困ってはるかなぁ。

いやそれでも、3つのうちのどれかは叶えてあげようかな とか

思ってくれはるかなぁ。 どれ、選んでくれはるかなぁ。

いやまてまて、そんなに世の中甘くない。

 

「1個やてゆうてるやん。ルールも守られへんのかいな、話にならんな。

今回のはNGや。おとといおいで」

 

って、ゆーてはるかなぁ。 ゆーてはるなぁ。

さすがに、3つはアカン・・・。 かみさま怒ってはるかも。(- - ;

 

 

自分のあさましさに愕然としながら、

「ちゃんとしたひとこと」でお願いを終えたらしい

涼しい顔のダーリンに、

 

「三言も言うてしもた。わたし、なんて欲どおしい女になったんやろ。

昔はどこで参拝しても、本気で『世界平和』しか願わへんかったのに」

 

というと、

彼は 遠くを見て ひとこと。

 

「汚(よご)れてしもたな」

 

 

・・・・立ち直られへんやん。 (T T)

 

 

境内にある樹齢約1200年のイチョウの木。

(幹から乳房みたいなものがたくさんぶら下がっているので

「乳イチョウ」と呼ばれているそうです)

 

失態を挽回したい私は、このイチョウの木にまで、

「3つも言ってごめんなさい」と手を合わせてしまいました。(^^;

 

一言主神社に行く時は、あらかじめ「お願いのひとこと」を

決めておかれることをお勧めします。

なお、何をお願いしたかは人に言ってはいけないそうなので、

ご注意ください。

 

さあ、気を取り直して 次の滝まで車で10分。

葛城山と金剛山の間、水越峠にある

 

「祈りの滝」 です。

なんと修験道の開祖、役行者(えんのぎょうじゃ)さん所縁の滝。

(修行の途中、この滝で身を清めて衆生の為に祈られたそうです)

 

吉野山金峯山寺も、役行者さんが開いたお寺だったしぃ。

ナビさん、またまた繋げてくれます。(^^)

 

滝の右手に、「やまとの水」に選ばれた湧き水があって、

水汲みの人も 次々車で来ていました。

 

滝エリアに入る手前に、お不動さまの祠があります。

(写真を撮り忘れました)(TT)

小さな祠で扉は開いていませんが、手入れされていて、

お線香のいい香りがただよっていました。

 

ここでも、ちょっとだけ不思議なことがありましたが、

それはまた機会があれば・・・。(^^;

 

 

 

最後に、こんな おまけを。

途中の小さな農産物店で、珍しい「むらさきアケビ」を買いました。

中身はもちろん、皮の部分もおいしくいただきました。

 

 

今回の旅は、一応ここで終わりです。

 

長々と、すみませんでした。

読んでいただいて本当にありがとうございました。<(_ _)>