5817 JMACS

2021/09/16 15:22 / [現在値] 571円 [前日比] -19円 [出来高] 24,100株

計装・制御用が主体の電線メーカー。7/15発表の第1四半期決算で売上高は前期比4.9%増の1,112百万円、営業利益は70百万円の黒字転換(前期は34百万円の赤字)です。

電線事業では、各品目毎の製品販売が堅調に推移したほか、銅価格が高騰したこともあり、セグメント利益は前期比12倍と急拡大。トータルソリューション事業では、スマートグラスの出荷増加と案件獲得により、売上高が前期比72%増と大幅増収です。

通期予想(売上高5,416百万円、営業利益303百万円)に対する進捗率はそれぞれ20%、23%と、コロナ禍前、20年2月期の第1四半期(売上高20%、営業利益は赤字のため進捗なし)と比較しても順調に推移。

コロナ禍で様々な業界で遠隔・オンラインニーズが高まっており、遠隔作業支援システム「nvEye’s(エヌヴィ)」の導入は今後も拡大が見込めそうです。

4月には介護現場サポートシステム「JSEEQ-Care」が、かんでんジョイライフが展開する有料老人ホーム5か所に導入されております。「JSEEQ-Care」はバッテリーレス無線センサー「EnOcean」を使用した介護施設向け見守りシステムですが、検知センサーにより、見守り対象者の生活を拘束することなく、プライバシーも確保しながら活動状況を見守り管理することが可能で、事故を未然に防止し、安心安全な暮らしをサポート。

厚生労働省では、介護ロボットの開発・普及を促進しておりますが、センサーなどを活用した「見守り・コミュニケーション」を開発重点分野の1つに挙げておりますので、今後は国策の追い風も期待できそうです。

また、同社では洋上風力発電用ケーブルも展開。洋上風力発電事業需要の増加に対応するため、洋上風力発電用ケーブルの製造と特別仕様の要望にも柔軟に対応すべく個別対応のカスタマイズケーブルを製造販売しております。カーボンニュートラルの切り札として政府が洋上風力の導入を推進するなか、テーマ物色とあわせ、中長期での業績貢献が期待できるとみております。

予想PERは11.7倍、PBR0.62倍と、東証2部の予想PER17.83倍、PBR0.9倍(ともに9/14時点)と比較して割安で水準訂正余地は十分です。

テクニカル面では、日足で一目均衡表の雲がサポートラインとなっております。週足ではMACDがゴールデンクロスを形成しており、中長期でトレンド転換機運が高まってきたと判断。