5108 ブリヂストン

2021/09/13 15:33 / [現在値] 5,330円 [前日比] 25円 [出来高] 1,278,500株

タイヤ世界首位でタイヤ管理などサービス型事業なども展開。8/10発表の中間(1-6月)決算で売上収益は前期比24.2%増の1,568,789百万円、調整後営業利益は同369.3%増の176,173百万円と増収増益です。

あわせて通期業績予想を上方修正。売上収益は前回予想比10.3%増の3,320,000百万円、調整後営業利益は同38.5%増の360,000百万円に上振れです。トラック・バス用タイヤや建設用タイヤが堅調な建設・運送需要に支えられて大きく伸長したほか、収益性向上の取り組みが期初計画を上回るペースで進捗していることなどが寄与。

市場環境ですが、グローバルインフォメーションでは、タイヤ市場は21年から26年の間、約4%のCAGRで成長すると予想しております。2月には中期経営計画(2021-2023)を策定。21年からタイヤ事業「創って売る」、ソリューション事業「使う」の強化・拡大に取り込み、リサイクル事業「戻す」の探索をスタート。23年からのリサイクル事業を事業化して資源循環×CO2削減に取り組み、30年からは3事業の価値の循環を目指しております。

自動車業界は100年に1度の変革期を迎え、EV化、自動化が加速。多くの部品が電動化することで自動車メーカーをトップにした従来までの業界図は大きく変化する可能性がありますが、その中でもタイヤ業界は安定したポジションを確保できるとみております。自動運転分野では、6月に、長距離トラック自動運転技術を開発するKodiak Robotics社への出資を発表。Kodiak社との共創を通じて、レベル4の自動運転技術の確立を目指します。

EV分野では、9/10にEV充電ソリューションのリーディングカンパニー、EVBoxグループおよびそのパートナーのTSGグループと長期パートナーシップを締結。同社ではEV向けプレミアムタイヤやEVに特化したモビリティソリューションの開発・提供を推進しておりますが、今回の協業でEV用充電ソリューションが小売り・ソリューションネットワークに加わることで、EV向けサービス、ソリューションを包括的に幅広く提供することが可能になります。

19年には世界初となるEVに必要な受電から駆動までのすべてをタイヤに内蔵した「第3世代走行中ワイヤレス給電インホイールモータ」も開発。政府もグリーン成長戦略で、EVについては、走行中給電技術では給電システムを埋め込む道路構造の開発や技術基準の検討が必要との見方を示しており、社会実装に向けては政府支援も期待できるとみております。

予想PERは11.49倍と、日経平均の予想PER13.99倍(9/10時点)と比較して割安で水準訂正余地は十分です。

テクニカル面では、日足で今月に入り年初来高値を更新するなど、上昇トレンドを形成しております。逆日歩0.1円、貸借倍率0.67倍と需給も引き締まっており、17年の上場来高値5605円を突破すれば踏み上げ相場が加速すると判断。