こんばんは。学習アドバイザーの佐藤正治です(^^)
あなたは教科書やノートに落書をしたことはありますか?
偉人の肖像画にヒゲやメガネを書き加えた覚えがあるかもしれませんね。
そんな時、先生に見つかって怒られたかもしれないですね。
けれども記憶の観点からいうと、落書は必ずしも悪いことではありません。
その理由の一つは、記憶のフックになるためです。
記憶は、記銘(覚えること)・保持(覚えた内容を忘れずにいること)・想起(思い出すこと)の三つからなります。
ここで注目して欲しいのが想起です。
いくら大量に覚えられても思い出せなければ意味がないからです。
ではどうしたら思い出しやすくなるのでしょうか?
それはできるだけ色々な思い出すためのきっかけを作ることです。
倒えば、あなたはこんな覚えはないでしょうか?
テレビやラジオで昔、聴いた曲が流れてきた時、「そういえば、この曲って受験直前によく聞いたっけ。夜中に寒い中半纏を着込んで必死に分からなかった数学を勉強したんだよなぁ」などと当時のことを思い出したりしたことはないでしょうか?
あるいは、家具についた傷を見て「そうそう、この傷、この部屋に引っ越してきた時に着いたんだよな。あの時はすごく良い天気で、窓から外の桜並木が満開だったのが見えたっけ」などと当時の細かなところまで思い出すと言うことがあるかもしれません。
このように記憶というのはちょっとしたきっかけで次々と思い出すことが出来るのです。(以前、ご紹介したペグ法の記憶術
はこの応用ですね)
また、感情と結びついた記憶というのは忘れにくいものです。
上記で言えば、受験や引っ越しという不安や期待などの強い感情と音楽や家具の傷が結びついたので、記憶に残りやすかったのです。
教科書やノートに落書きをするというのはこれと同じように記憶を思い出すきっかけにしやすいのです。
先日、こちらの山猫さんの
イラスト講座に参加してきました。
その中で、「絵を描くことは感情を動かすので、記憶に残りやすい」というお話を伺いました。
落書きも「プッ、変な顔~」とか「お、我ながらうまく描けた」とか描いた時に何かしらの感情が浮かぶと思います。
そのため、落書きは比較的記憶に残りやすくなります。
さらに、その落書きがきっかけになって
「そういや正岡子規の顔に落書きしたっけ」
とか
「あ、カラーボールペンで色つけて落書きしてた時、酸とアルカリの説明、先生していたなぁ」
といったことを思い出しやすくなるのです。
もしあなたがお子さんのノートや教科書に落書きを見つけた時に、いきなり叱らないでください。
この話をして、逆に授業で先生が強調していた言葉を絵にしてみるなど積極的に活用すれば勉強の役に立つことを教えて上げてください。
あ、ただ、教科書の説明が読めなくなるくらい激しく落書きしたり、ノートに落書きしかなかったら、それはもちろん問題ですよ(^_^;
でも、そのときもいきなり叱るのは止めましょう。
何か勉強に集中できない理由があるのかもしれません。それを一緒に解決していこうという姿勢をあなたがお子さんに示して上げてください。
授業が分からなくてついて行けないのかもしれません。
友だちと問題があって授業に集中できないのかもしれません。
原因が分かれば対処のしようはいくらでもあります。
お子さんの話を聞いて上げる準備があることをお子さんに伝えて上げてください。
それがお子さんのやる気がでてくる第一歩になりますよ(^^)
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