こんにちは。学習アドバイザーの佐藤正治です(^^)
ここのところビデオを溜め込んでしまい、ようやく先日放映された唐招提寺のドラマをみました。
役者を見ていると、その人が以前やっていた役を思い出してしまいます。
「あ、鬼の副長が優しい人になってる」
とか
「うわぁ、あんな金魚の糞をやってたのにすごくおちついてる!」
とか(^_^;
そして、孝謙天皇を見て
「あ、『おまんら、許さんぜよ!』だ」
二代目スケバン刑事、南野陽子さんでした(笑)
スケバン刑事の原作は和田慎二さんですがこの方の書いた漫画のひとつにピグマリオというのがあります。
これはギリシャ神話のピュグマリオン王の伝説がモチーフとなった物語です。
これはこのような話です。
現実の女性に失望したピュグマリオンが、自ら理想の女性を彫像して彫りました。
自ら彫りだした彫刻に恋をした彼は彫刻が人間となることを望みます。
彫刻に恋する余りその場から離れられず衰弱した彼をアフロディーテが哀れに思い、その彫刻に命を吹き込み、人間としました。
この話からピグマリオン効果と呼ばれる心理学用語があります(ようやく本題に。かなり強引ですが(^_^;)
これは1964年にアメリカの心理学者ローゼンタールが行った実験によります。
1964年の春、ある小学校で知能テストを行い、教師に「このリストに載っている生徒は今後数ヶ月の間に非常に成績が上がる可能性が高い子です」と伝えました。
実はこのテストはまったくでたらめで、リストに載っている生徒も無作為に選ばれた子でした。
しかし、数ヶ月後、そのリストに載った子の多くが実際に成績を向上させる結果となりました。
この結果をローゼンタールは教師が生徒に学力が向上することを期待したことにより、自然とその態度が表面に現れ、生徒もそのことを感じ取り、意識したことで成績が向上したと説明しています。
このように人間は期待されたとおりに結果を出す傾向がる事をピグマリオン効果といいます。
この説には色々批判も多いようです。
しかし、これに頷く人も多いのではないでしょうか?
私自身、こんな経験がありました。
ある時、上司と些細な行き違いがあり、それがきっかけで段々と「自分は上司からまったく期待されていない」と思いこむようになり、仕事がうまくいかなくなったことがありました。
「そんなもん、その程度でやる気をなくしたお前が悪い」といわれれば、その通りではあるのですが(^_^;
でも、子供にとってはどうでしょう?
親や教師から自分はまったく期待されていない。そう感じているとしたら?
反抗期などといっても、親や教師から受ける影響というのは大きいものです。
「まったく全然勉強もしないで...こんなんじゃ、受かる高校なんてどこもないわよねぇ」
「うちの子は誰に似たのか物覚えが悪くてねぇ」
「ま、お前じゃこの程度がせいぜいかしらねぇ」...
保護者の方に取ってみれば、特に意識もしないちょっとした言葉。それこそ「うちの子に期待なんてしていない」という意識もほとんどないちょっとした一言。
そんな一言も、1年、2年と続いていけばどんどん子供達の心に積み重なっていきます。
その結果が「自分はどうせ...」という気持ちに繋がっていくのです。
アメリカ映画に出てくるような大げさに褒める親が必ずしも良いとは思いません。
でも、ちょっとしたことを褒めて上げる、さりげない一言でも「お前なら出来るよ、お前に期待しているよ」という意識を持って話しかけること。
それが積み重なった時にお子さんがどうなるか。とっても楽しみじゃないですか?(^^)
すぐに行動を変えるのは難しいかもしれません。
でも、思い出した時だけでも、ちょっと試してみてください。
きっとお子さんの表情が少しずつ変わってきますよ(^^)