待ち合わせ場所に
向かっていると
本人より先に 声が来た
いきなり
電話がかかってきました
「今、高速を降りたよ」
低い声、というか
おじいさんだなーという印象
無理もない、61歳だもんね
で、約束の場所に到着すると
なんというか
とにかく背が高い人が立っている
実は直さんは 私とLINEを交換した
タイミングで
アプリを退会したので
プロフィールが残ってなくて
元々、興味がなかったこともあり
相手の詳細をよく知りませんでした
身長も知らないので
まさかの人違いかもと
あらかじめ 顔は知ってました
頼んでもないのに
10代、20代、30代、40代、50代
現在の顔と 6枚も写真が
送られてきたから
( ̄ー ̄)
近くにいるその人の顔を見上げて
確認するわけにもいかないし
どうしたものか
困っていると
直さんがLINEをくれて 無事に解決
お互い、苦笑しながら
「あ〜、ごめんごめん、気づかなくて」
と 言って
ご対面したのでした
当たり前なんですが 顔は写真のまま
フツーな感じ
良くも悪くもない
声は さっき電話で聞いたし
あまり これといって緊張する要素もなく
"知り合いのオジサン"的な
雰囲気の直さんと2人で
歩きながら
「さて、何を食べようか❓」
そして直さんは 手土産のお菓子を
買って来てくれてました
これには驚いた (゚ω゚)
アプリで知り合った県外の男性の中には
中間地点でって
提案する人もいるのに
こうして
会いに来てくれて
さらに お土産まで買ってくれる人もいる
世の中、ほんとに千差万別
LINEで めちゃくちゃ優しかったけど
実際に会った直さんも
とても優しい人で
何でも私に合わせてくれて 控えめな態度
かといって それに対して
恩着せがましくない
何を食べようか悩んで
話し合った結果、しゃぶしゃぶに決めました
つい先ほど会ったばかりの人と
1つの鍋を囲んで食事をするなんて
自分の異常な行動に
自分の脳内が バグりそうでしたが
そこは深く考えないことにして
今を楽しむことに集中
LINE生活が長かったので
ある意味、話し慣れている相手で
過剰に気を使うこともなく
それなりに言いたいことは言えて
「やっぱり鍋料理は
人と一緒に食べる方が美味しいね」
なんて言いながら
楽しく食事をする
話題は 主に趣味の話で
直さんの釣りの話や
私のキャンプの話
それから 直さんの同居猫ちゃんのこと
アプリに関しては
私の前に 1人だけ会った女性がいて
女性の方から
直さんとお付き合いしたいと思っていると
言われたそうですが
遠距離すぎたので
いざという時に助けてあげられないから
女性のためを思い
もっと近くでいい人を探した方がいいよ
と言って
身を引いたそうです
直さんは 女性を優先してくれる
優しい人ですが
優しいだけじゃないんですよね
フツーのサラリーマン生活はしてなくて
たくさんの修羅場をくぐり抜けて
現在、落ち着いた感じだから
男として若い頃は そーとーに
遊んできたと思う
その旨、尋ねてみると
「うん、若い頃はいろいろと、、笑」
だから 直さんなりの魅力
というか
接していると 明らかに伝わってきます
この人、ほんとに
女性に縁がない人生だったんだな
って人と
それなりに女性と
関わってきただろうなって人
うまく説明できないけど
その人から滲み出てる雰囲気で
わかります
いろいろわかった上で 敢えて何も言わずに
受けとめてくれる直さんに
惹かれる女性はいるだろうなと
そこんとこは納得でした
私が「断るなんてもったいない
せっかくのご縁だから
付き合えばいいのに」と言うと
「そう言うってことは
俺のことを振るつもりなんだね」
と言われて
あぁ、確かにそうかもしれない
と 気づいて
ハッとする
相手を獲得したい意思がないから
言えるセリフです
17歳下の女友達が かつて
合コンの秘訣について私に語ってくれました
"男性を見たら 2つに分けているよ
できる人、無理な人に
それが難しいなら キスできるかどうかで
判断すればいいんだよ"
直さんとは初対面で 同じ鍋を
直箸で食べたけど
そこんとこは気にならない
バイキング形式なので
タレを入れたり ご飯をよそったりして
何度か 彼の手に触れたけど
それも嫌とは思わない
じゃあ、そういうこと
できるのか想像してみたら
したいとは思わないし
拒絶反応するほど 嫌いでもない
スパッと 結論を出すために
ご対面したのに
なんと この期に及んでも
答えはやはり 中間地点のままでした