中村江里子さんが

Instagramで

この本を推していたので


 

読んでみようかなと思い

中古本を買いました


何日もかけて読むので

ソファーの上に 本を置いていたら

次男が見つけて

「俺もこれ、途中まで読んでる」と(゚ω゚)


もう6年も前の本なのに

根強い人気なんですね


あらすじは 高校の恒例行事である

80kmの歩行祭を

夜通し歩く、というもの

その過程の

高校生たちの心模様が描かれています


高校生の視点なので 全体的に

フレッシュというか

青臭い雰囲気が漂っていて

登場人物には それぞれ悩みがあるのですが

それすらも 初々しい気持ちで

読むことができます


御多分に洩れず

高校生の話題といえば

 圧倒的に"恋愛系"


〇〇さんは 〇〇君のことが好きだとか

実は 〇〇君と

〇〇さんは付き合っているとか


主人公は そんなモテキャラの

男女2人で

2人は隠していますが

父親が同じ 腹ちがいの兄弟

という設定です


お互いをよく知らないまま

相手のことを誤解して

ギクシャクした関係が続き

なんとかしたいと思っているのですが

キッカケが掴めない


歩行祭を歩く過程で

否応なく 2人は向き合う時間があり

わだかまりは

解決へと向かっていくのですが


苦行のような 歩行祭だったからこそ

感情的に歩み寄れたり

周囲の友達の助けもあったり


当人たちの 気まずさや当惑や

親のエゴに対する思いが

上手く表現されていて


なにより 80kmもの距離を歩く

足や膝の痛み

身体の疲れ具合、心の消耗などが

端的に描かれているので


筆者は もしかして

その距離を歩いた経験があるのではないかと

思ってしまうし

本を読みながら

彼らと共に歩いているような

気持ちにもなります


ひたすら歩く

それだけの行事なのに

こんなにも この本が人気なのは

ひとえに高校生たちの

ピュアな心が

私たちが忘れている何かを

思い出させてくれるからだと思います