松本さんは
いつでも
食べるスピードが早い
本人曰く
20代の残業続きだった頃
お昼休みなんかも
時間がなくて
早く食べるクセが
ついたらしい
私は 女性とランチして
私より
先に 食べ終える人に
出会ったことがない
そんな私でも
男性より 遅くて
男性との食事の時は
意識的に
早く食べている
それでも
この人には敵わない
先に終えた 松本さんの
視線を感じながら
食べる時間は
ちょっと 苦手だ
お店を出てから
「私も 出しましょうか❓」
と言うと
「カラダで 返してもらうから
気にしなくていいよ(笑)」
と 本音100%の
冗談が返ってきた
さて、、
どちらを観るにしても
上映時間まで
4時間もあった
「どっちを観たい❓」
と 松本さんに
訊くと
「俺は どっちでもいいよ」
と
私に任せている
あぁ、そうだ❗️
YouTubeで
予告を見て決めよう
そう思って 見てみると
両方とも
面白そうで
やっぱり 決められない (´・_・`)
市内に戻るまでの間
どちらも捨てがたくて
決めかねている
私に
松本さんは
一切 意見を言わなかった
映画より
先ずは 時間問題で
ブラブラして
ヒマを潰すにしても
4時間は長くて
どこかで座って
休みたい気もして
花の苗もあることだし
思い切って
「うちに来る❓」と
提案してみた
松本さんは
驚いていた
家を教えるにあたり
人にされて
一番
嫌なことって何だろう
と 考えてみた
やっぱり ダントツで
『突然の訪問』
松本さんに会う時は
一応
お化粧して
髪も整えている
家の中で
OFF状態の私は
すっぴんで
部屋着で
髪は ボサボサ
この状態の時に
いきなり
「ピンポ〜ン」されたら
ショックだし
何より
リラックスしている時間を
予告なしに
中断されたら
腹が立つだろう
だから
突然の お家訪問だけは
何があっても
「絶対しないと約束してね」
と 念を押した
「あのね〜、、そんなこと
考えも
しなかったよ
突然 家に行くなんて
するわけないじゃん
それでなくても
家を教えてくれない人に
そんな事が
できるはずがない
わざわざ
考えてもない事を言うから
逆に してみたくなるよ」
と 言われた
松本さんへの
信頼度は
まだ 低くて
不安感も
払拭されていないけど
たぶん
大丈夫な人だろうと
今の 松本さんから
楽観と信頼を
"予測変換"する気分だった
初めて
私の家に案内された
松本さんは
非常に緊張していた
緊張し過ぎて
部屋の どこに
視点を定めればいいのか
戸惑うみたいに
とりあえず
目に留まった
観葉植物を見ながら
「枯れた葉は 切り落とした方がいいよ」
なんて
言っていた
「こんな広い家に 一人で住んで
寂しくない❓」
「全然(笑) コーヒーでも
淹れるね
花の苗 植えてもらってもいい❓」
空き地化している畑の
どこに植えるかは
お任せして
私が コーヒーを
淹れて
松本さんを見ると
植えた花の苗に
水を かけていた
静かな部屋で
2人で話す時間
うちに来た人は
必ず
2つのことを言う
「何もない」「静か過ぎる」
この2つがないと
私は
落ち着かないけど
他の人は
逆が いいみたいだ
松本さんも
この2つに
面食らっていた
車の中では
すっかり
見慣れている 松本さんも
自分のテリトリー内で
見るのは
初めてで
こんな時間は
お互い
知らない部分が
まだまだ
たくさん残っていることを
否が応でも
浮き彫りにさせる
映画のことは
これほど 私が
迷っているのに
やはり 何も言わない
自己主張が 強い人なのに
黙っているのは
私に
選ぶ自由を
与えているようで
そんな態度が
嬉しくもあった
気持ち的には
5.5くらいが
『グレイテスト・ショーマン』で
残りの 4.5が
『リメンバーミー』だったから
結局
グレイテスト・ショーマンに決定
「やっぱり そっちを観る❓」
と 松本さんは
笑った
「そろそろ行こうか」と
準備して
靴を履いて
狭い玄関に 2人で立つ
すぐ目の前に 松本さんがいて
そんな距離だから
自然に キスになって
そして
初めて
ギューッと 抱きしめてくれた
そのハグが
予想外の 気持ち良さで
驚いた
すごく似ている❗️と
瞬間的に
近藤さんとのハグを
思い出した
似ている理由は
たぶん
松本さんの身長のせいだろう
近藤さんより 2センチ
低いだけだから
手の感触と
ハグの気持ち良さって
別なんだと
そして
私が好きな感触のハグで
本当に良かった
と思った