シュミットダニエルの良さは数々ありますが。
最も大きいのは、ポジショニングの良さと「待てること」だと思う。
この「待てる」というのは、相手のシュートにさきもって反応せず、
相手が打つぎりぎりまで動かずに、ハンドボールなどでは俗に「面を
作る」というんですけど、相手がシュート出来るゴールの空きスペースを
最大限自分の体で塞いで待っていられる。ということ。
これがまた誰にでもできることではありませんで、キーパーというのは
シュートを止めるのが仕事ですから、相手のシュートモーションを読んで
少しでも早く動きたいわけですが、早く動けばそれだけシュート前にどちらか
を空けてしまうことになる。
でも動かないで決められたらアホですからね。
止めたい、相手より先んじたい。という気持との葛藤に勝たねばならない。
本当に難しいんですよ。
そして、待って止めるにはポジショニングが的確でないといけない。
ゴールを最大限塞げる位置に立って待たないと意味がない。
自分のセービング技能、瞬発力、ポジショニングに自信を持ってないと、あの
セービングは出来ないと思うんですよね。
分かっていても、自分がゴールマウスに立っているときにはできないもの。
原も畑も永井もいいキーパーだと思いますが、シュミットのような選手を
自チームで見られるのはキーパーマニア冥利に尽きます。
目の保養です。
もう一つ言えば、資金力に劣るJ2であれば、選手獲得にも優先順位がある。
キーパーはどうしても後回しになる傾向があります。
少し失点が多いと「他のキーパーを試すべき」という言葉も聞かれるんですけど、
そんな簡単なポジションじゃないわけです。
ディフェンスとの連携もある。ポン!と変えてみればうまくいくってことはあまり
ないと思う(皆無とは言わないです)。
その辺は、頑固なキーパーマニアとしてのこだわり。
そんな僕にとって。
シュミットダニエル、中村航輔、カミンスキーと、キーパーを重視した補強を
したチームが好調なのは、本当にうれしいこと。