幸田真音さんの「日銀券」(下巻)を読み終える。上巻では設定当時の低金利と金融緩和政策の舞台背景の説明という感じであったが、下巻ではこの小説での結果の解説に費やしたというつくりである。著者の一貫した主張である国債に頼った膨大な赤字財政と異常な金融政策への警鐘に即した小説であり財政・金融政策や市場に興味のある読者にとっては面白い小説である。これもテレビドラマ化すれば面白いだろうなあとも思う。

巻末の池上彰さんの解説がわかりやすいのはさすがだなあと思う。