ソニーのモニター・ヘッドフォン MDR-CD900STは、音楽スタジオでのデファクト・スタンダードとして知られている。日本中のどこの音楽スタジオに行っても、必ず一つ以上あるという。 *1
YouTubeの"THE FIRST TAKE"の動画でもよく登場する。動画を見るたび、ヘッドホンをチェックしてしまう。そこらへんは僕の機材オタク魂が出てくるところだ。そして同時に高性能の定番品が欲しくもあった。

 

箱は、地味でしかない。

 

デザインでは、両サイドの赤地の"for DIGITAL"のロゴが目立つ。ディジタルと銘打つところとか、型番に"CD"とあるのも時代を感じさせる。


確認すると発売開始は1989年。CDが最も音質のいいメディアであった時代た。
定番のヘッドフォンなので、今でも売られている。*2

音の感想
第一印象は思ったより平凡な感じ。クリア、明瞭な音だ。分解能が高い。
一聴して周波数的にカマボコ型っぽくもと思ったが、そんなことはない。
そもそも音への味付けが、排除されているというのが正しいだろう。

密閉型のヘッドフォンであり、聴くときには外部の音が遮断されるのも音に集中できる良い要素である。(録音される側にも、音漏れがないのがプラスだろう)
総じてレコーディングされたトラックに入っている音(強弱、高低)の、全て聴かせてくれるような感じだ。味付けのない音だ。(わずかながら、高域の伸びに強調感があるのは、SONYトーンかな?とも思う)
 

スタジオでの音のチェックが目的となると、こんな感じなのだろうか。第一になるべくそのまま。第二に細かい部分をわかりやすく聴かせる。
個人的には、忠実度を求める音作りは好印象だった。
 

さて、以前から気になっていたことがある。

あるサイト*3 に型番の由来があった。
    MDR- (Micro Dynamic Receiver)
    CD   (Compact Disc) 
    900  (シリーズで700, 500等のラインナップがあり、そのフラッグシップが900)
    ST   (STudio)
型番の意味が分かりました。
 

YOASOBI - 夜に駆ける / THE HOME TAKE

 

このヘッドホンがあれば、"THE FIRST TAKE" ごっこ、ができますね。

 

 

*1:僕は音楽スタジオに行ったことはないので、どこかで見聞きした話。

*2:後継機種は、MDR-M1ST (2019年発売)

*3 情報源のお勧め記事 https://digireco.com/interview_2020sony1/