チョコレート菓子のキットカットは、受験生のお守りだ。


これを最初に聞いたのはかなり以前のことだ。ただ、僕が現役の受験生の頃に聞いた覚えはない。その後のたぶん90年代に友人のツテで知った気がする。(記憶がかなり曖昧...)

 

この縁起担ぎは九州から起こった。

「キット」は、「きっと」。
「カット」は、「勝つと」。
 

九州弁で「勝つと」と言えば 「勝つのだ」のように<意思>を表す意味になる。*1
僕は九州に住んでいたのでよくわかる。
例えば「食べる」に「と」が付いて「食べると!」になれば、「食べるんだ」という<意思>が含まれてくる。

語呂に始まった九州ローカルの縁起担ぎが、日本各地に広まったのは、2002年頃らしい。ところが2002年以前はネスレ内部で「宣伝材料に『きっと、勝つと』」を使いたいといっても却下されたらしいのだ。つまり、ネスレはお硬い、ダメな大企業だった。

しかし、2024年の今では受験生を応援している。発売元のネスレが受験生の応援のために配っているらしい。「きっと、勝つと」といって。その数は500以上のホテルで無料配布だそうだ。

「やるなぁ、ネスレは。」ネスレはいい企業だ。ブランドへのこだわり過ぎを捨てられたのだ。ダジャレも有りとした、企業判断は素晴らしいことだ。

実家を九州に持つ僕は、九州ローカルの縁起担ぎが日本に広まったのは少しうれしい感じがある。

 

最後に蛇足ながら、僕の記憶は「マッキントッシュのキットカット」だ。発売元がネスレになる前は、こんなキャッチコピーだったのだ。


P.S.興味を持たれた方は下記の記事をお勧めする。
「キットカット」が受験の必須品になった理由 九州の「きっと勝っとお!」が由来だった

この↑記事では「勝っとう」(推測)説だが、たぶんライターさんには九州の在住経験が無いように思える。それでも記事の出来はよいことを添えておく。対抗して僕は。本人の(意思)説を主張しよう。

*1:特に意思はなくて単なる説明(「ですよ」位の意味)の場合もある。言い方で、語気を強めたら意思になるのだ。

P.S. こんな記事を書いたら、Youtubeの広告にKIT KATが出てきた。