芋若葉 雨空映す まろき露 ・ 淀み 泡をすかして 山女魚の姿 はなびらもれくる 咲く山桜 ・ 緑陰に 羽音渦巻く 名知らぬ虫が 夏がづかづかやつてくる ・ 吾亦紅(われもこう) 白露おもみ ひかるあと はれぬこころや とどけ言の葉 ・ 夏草の茂るもたかき おみなへし しられぬ恋は さまよふ風に 「人生観」この厳めしい文字を 高校の教科書に見た あたりを 見回しても誰からも聞いたこともない よく言われたには 苦労は 買ってでもとよく説教された 誰でもが生きている意味をと問う、