軍艦旗の歌 | 戦車のブログ

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軍艦旗とは、海軍に所属する艦船であることを表章する為に掲揚する旗章である。

 

軍艦旗を掲げる船舶は、戦時国際法や国際慣習法にある軍艦としての特権を受ける。

 

 

陸軍や空軍などにおける軍旗(連隊旗)に相当するが、国際慣習法上の扱いや位置付けは異なる。軍艦旗は戦闘時には戦闘旗(War flag)として用いられる場合もある。

 

 

また、軍艦旗とは別に、船の国籍を示す際に艦首部分に掲げる国籍旗艦首旗とも、(Naval) Jack)が個別に定められている国があれば、軍艦旗のみを定めている国や、国籍旗のみを定めている国もあり、各国で異なっている。

 

 

 

平時において、軍艦は、停泊中は午前8時から日没までの時間、航海中は常時、艦尾の旗竿ないし斜桁(ガフ)に軍艦旗を掲揚する。

 

 

戦闘時においては戦闘旗としての掲揚が行なわれる。

 

 

海上自衛隊礼式規則(昭和40年5月24日海上自衛隊達第33号)第21条(自衛艦旗を掲揚し又は降下する場合)によると、自衛艦において定時に自衛艦旗を掲揚し又は降下するときは、定時10秒前に喇叭を以て「気を付け」を令して定時に喇叭君が代(帝国海軍および陸軍で使用していたものと同じ喇叭用の曲(喇叭譜)で、一般の楽譜とも陸上自衛隊と航空自衛隊で使用する君が代の喇叭譜とも異なる)1回を奏するものとし、当直士官は、艦橋又は後甲板付近に措いて掲揚(降下)を指揮しつつ、自衛艦旗に対し挙手の敬礼を行う。


艦橋及び露天甲板にある者は、自衛艦旗に対し挙手の敬礼を行い、その他の場所にある者は、姿勢を正す敬礼を行う。

 

海上自衛官は、陸岸において自衛艦旗の掲揚又は降下を目撃するときは、その場に停止し、当該自衛艦旗に対し敬礼を行う。

 

 

海上自衛隊では、海上自衛隊旗章規則(昭和30年12月27日海上自衛隊訓令第44号)第15条の2第1項で「法第76条第1項の規定により出動を命ぜられた自衛艦が武力を行使する場合には、自衛艦旗をメインマストに掲揚するものを例とする。」と定めており、これが戦闘旗に当たる。

 

 

なお、自衛艦は平時は自衛艦旗を艦尾に掲げているが、有事または訓練において合戦準備が下令された場合、戦闘に邪魔となる旗竿を倒すため、メインマストに自衛艦旗を掲揚する。

 

 

 

「軍艦旗の歌」

 

作詞 佐々木信綱
作曲 瀬戸口藤吉

 

 

 1:旭日光輝(きょくじつこうき)赫奕(かくやく)と 

   四海を照らす軍艦旗
   
   見よ吾が日本帝国の 

   威力(ちから)の表徴(しるし)皇艦(みふね)の表章(しるし)

 2:戦雲天にみなぎりて 

   檣頭(しょうとう)高くひらめけば
   
   全軍力戦奮闘し 

   身命ささぐ御旗のもとに

 3:大戦役に幾そたび

   国威を四方(よも)に輝かし

   狂瀾怒涛鎮めつつ

   事変にいよよ加わる光



 4:東亜の天の黎明に

   御旗かざせる艨艟(もうどう)は

   無言の威圧儼(げん)として

   前途(ゆくて)守れり大海原に

 5:明治の御代の制定に

   千秋かおる菊の花

   十六条の御光(みひかり)は

   万歳までも耀(かが)よう光

 

 

軍艦旗・戦闘旗を掲げている限り、その軍艦は戦闘状態にあるとみなされる。

 

軍艦が戦闘に負けて降伏する場合、その意思を示すものとして戦闘旗をマストから降ろすことが行われる。

 

通例、軍艦は戦闘旗を複数掲げることで、戦闘中に旗が弾丸を受けて無くなり、相手方に降伏したものと誤解されることを防いでいる。

 

 

部隊が敗北してもなお、完全に無力化されるまで徹底的に抗戦するという意思を表すために戦闘旗を掲げ続けることもある。

 

 

例として、第二次世界大戦中にドイツ海軍の戦艦「ビスマルク」は、イギリス海軍によって追撃され全火砲が破壊された後、さらに沈没する時にもマストには戦闘旗がはためいていた。

 

 

軍艦旗・戦闘旗は兵員の士気を高める大切な要素であり、敬意を持って掲揚される。

 

 

通例、艦船が撃破され総員退去(退艦)命令が下されると、戦闘旗は沈没前に撤収され、生存している最も上位かつ先任の士官(先任将校。最低でも少尉)に託される。

 

軍艦旗が降ろされる時、それは敗北を意味するのだ。