中国海軍艦艇が沖縄本島と宮古島間の行き来を活発化させていることを踏まえ、防衛省が沖縄本島にも陸上自衛隊の地対艦誘導弾(ミサイル)を配備する方向で検討していることが18日、防衛省関係者への取材で分かった。

 

 

沖縄本島への配備は宮古、沖縄本島両岸から中国海軍艦艇をけん制する狙いがある。

 

 

新たな防衛大綱や中期防衛力整備計画に盛り込むことを目指す。

 

 

 配備を検討しているのは12式地対艦誘導弾(射程約200キロ)。

 

陸地から洋上の敵艦船を攻撃でき、同省は既に宮古島、石垣島、鹿児島県の奄美大島への配備計画を進めている。

 

 

宮古島―沖縄本島間は約300キロあり、宮古島配備だけでは射程が届かない海域がある。

 

 

このため、沖縄本島にも配備する必要性が政府内で指摘されていた。

 

 

 宮古島―沖縄本島は、中国が有事に米軍の接近を阻止する防衛ライン「第一列島線」上にあり、中国軍が太平洋に戦略的に進出するルートになっている。

 

 

2008年11月に中国海軍の駆逐艦など4隻の通過が確認されたのをはじめ、16年12月には中国の空母「遼寧」が通過。

 

今年1月には中国海軍とみられる潜水艦が、宮古島の接続水域内を潜航した。

 

 

 

 また、これまでに中国のY8電子戦機やH6爆撃機が沖縄本島と宮古島間の上空を往復したことも確認されている。 

 

 

[時事通信社]