☆Tanjerin's BAR☆ -18ページ目

勇気の翼を広げて。



りぴですみかん



今日は、とある小鳥たちの導かれるようして出会った物語をご用意いたしましたカクテル











ボクは、大空を自由に飛び交う渡り鳥。


風の息吹を感じながら、好きなところへと飛んでいく。


ある日、空の上から地上の生活を眺めていると、


庭に大きな木が植えてある、赤い屋根の家を見つけた。


ボクは、羽を休めるために、その大きな木の枝にとまることにした。


羽を折りたたみ、くちばしで毛づくろいをしていると、


なにやら、白いカーテンがなびく窓から、悲しい鳴き声が聞こえてくる。


「キュキュ・・・」


とてもキレイな鳴き声なのに、どこか悲しい音色。


その鳴き声の先には、鉄格子の鳥かごが、ポツンと吊るされていた。


かごの中には、傷ついた白いブンチョウがいた。


「・・・こんにちは、あなたはどこから来たの?」


「とおいところから、空を飛んできたよ。」


「そう、羨ましい・・・。」


「キミも鳥なんだから飛んでごらんよ。」


「できない。だって、わたしはずっとここに居たから。」


「ここがわたしのたった一つの居場所だから。」





気持ちは、飛びたいのに飛べない。


窓から見える大きな木が邪魔して空が見えない。


せめて、この気持ちを軽くようという想いからか、


白いブンチョウは、体の羽をむしろうとしていた。




「やめなよ。そんなことしても意味ないよ。」


「体が軽くなって、気持ちが楽になるかもしれない。」


「どうせ私は飛べないのだから。」


「大きな木しか見えない、この窓が、わたしの世界なの。」


「ずっとこうやって生きてきたの。」




鳥かごの扉は開けられているにも関わらず、飛び立とうとしない鳥。


自分が鳥であることを忘れてしまっている悲しい鳥。




「キミは、太陽の光を知っているかい?」


「温かくて優しい希望の光を。」


「窓の外は、もちろん今、キミがいるその鳥かごより怖いところかもしれない。」


「今まで当たり前のようにあった支えがなくなることは怖いよね。」


「キミは自分で自分を縛りつけていることに気付いているかい?」


「自分自身が鳥かごを作り上げていることに気付いているかい?」


「そして、キミの翼にも、勇気の羽はついているんだよ。」


「あとは、翼を広げて空にむかって羽ばたかせるだけ。」


「独りだと怖いんだよね。」


「大丈夫。きっとキミを必要としてくれる存在が現れるから。」


「現に、ボクがキミを救うために遠い場所から飛んできたじゃないか。」


「ボクはこれ以上、キミのそのキレイな羽が涙のように散ってしまうのを見たくないよ」


「さぁ、おいで。」


「空を優雅に舞う本当のキミの姿を見せてよ。」


「大きな木も、大空から見上げれば小さな存在でしかないことに気付くはずだから。」







~Fin~








当たり前であることが、いつかは当たり前でなくなる悲しみが人を強くすると思う、りぴなのでしたみかん