足裏の感覚は磨かれてきたでしょうか。
少なくとも意識しているだけでも知覚は変わってくるものです。
そして土踏まずへの自覚は生まれたでしょうか。
もともとあったとしたらそれが磨かれたかもしれません。
一方で随分とアーチのなさが弊害になっていたのだと発見になったかもしれません。
いずれにせよできるだけ良い状態でありたいものです。
個人的にこれは登山の時に注意する重要ポイントです。
土踏まずのアーチがさがってくると顕著に疲労につながるのです。
なのでここを維持して歩くことを大切にしているわけです。
これに気づいてからは下山後も歩き続けられる気分です。
なのでもしかしたら日常生活にも影響しているかもしれません。
登山時のようには感じ取りにくいですが歩くと疲れやすい人は確認してみると良いかと思います。
さて足裏についてはいよいよ終わりです。
究極的には荷重や重心をとらえる上で8割がたここに帰結するとも考えられます。
つまり足裏の知覚力が大きくそれを左右するということです。
ということであとは繊細さを高めていくベクトルになるでしょう。
より足裏を細分化して感じる方向です。
例えば踵の中のどこからどこが接地しているかというような具合です。
もしくは足裏のどの点で支えているかという観点もあります。
加えてその比重もあるでしょう。
母指球のここが全体の何割程度という具合のものです。
もちろんこの場合は踵と小指球も同時に評価します。
しかもこれは静止状態のことです。
歩くのであれば実際にはこれが移り変わっていくかもしれません。
一歩一歩が違う可能性があるということです。
むしろ同じように歩くことの方が難しいと思います。
本当の意味でそれができたらかなりの段階でしょう。
少なくともある程度は適切な歩き方になっているはずです。
しかし足裏ばかり注意していてもその領域には到達しにくいものです。
結局のところ全身が連動しているためです。
以前に触れたように頭部の位置が違えば姿勢も重心位置も荷重も変わります。
当然ながらこれは腕などでも言えることです。
ということで次回からは体を順々に上がっていきたいと思います。
谷 孝祐
2018.12.2