前回は意識的に歩くためにタイミングやポイントを明確にするのが良いという話題でした。
単純に意識するということは案外難しいものです。
それは細かな具体性の集積とも言えます。
なので同時に複数のことを注意することになります。
そのため集中力が続かなくなりやすいのかもしれません。
だから持続しにくいとも考えられます。
それはさておき明確化といってもどうするのが良いのでしょうか。
もちろん実際に意識するタイミングは自由です。
ポイントも思いつくものであっても構いません。
基本的には自主的に決めることが大切です。
とはいえここで思いつかずに突っかかってしまうことがあるのも事実でしょう。
具体化がうまくいかず結局意識できなくなってしまうわけです。
もしくは効率よくやりたいという想いもあるかもしれません。
そこから情報収集に流れてしまうことも考えられます。
いずれにせよスタートがきれない状態です。
やる気があってもそれでは勿体無いので今回はそのヒントについて触れたいと思います。
歩くことは通常であれば足と脚によってなされると思います。
なのでこれらが意識できることがまずはベースかもしれません。
ただこれでも意識の対象エリアが広いかもしれません。
ということで絞り切るとしたらどこが良いでしょうか。
実際にはその時々に応じて変わると推測されます。
しかしあえてメインを設けるとすれば足裏感覚ではないかと考えます。
その理由はいくつかあります。
まず末端に意識を持っていくことになるので何となく全体が包含されるからです。
無意識的に脚部の動きも認識しやすくなるということです。
次に総合的なバランスを表しやすいと推測するためです。
体全体の状態によって足裏で感じられることが変わってくるわけです。
特に重心の認識はここでキャッチされていることが多いのかもしれません。
結果的に体軸や重心への意識も高まりやすいと想像します。
あとは案外ちゃんと接地せずに歩いていることがあるという点です。
もちろん地面についていないわけではありません。
その度合いが弱いということです。
より具体的には足裏の接地面積が狭いことを意味します。
これは結果的にバランスを崩す要因になりやすいと推測します。
例えば内側荷重だと土踏まずのアーチが下がりやすくなり膝も内旋気味になってしまうかもしれません。
場合によっては痛みにつながる可能性もあるでしょう。
加えて足ツボに表れるように神経が集まっているとも考えられます。
そもそも繊細な知覚が期待できそうだということです。
そんなわけでポイントに困ったらまずは足裏を意識して歩いてみるのも一考です。
谷 孝祐
2018.4.29 12:03