ブレグジットからみる民主主義 | 3年前のしこうの楽しみ

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今朝の新聞で感じたことです。
イギリスのEU離脱について紙面が賑わっている様子でした。
やっと歴史的な出来事であることが伝わってくるような雰囲気でした。

このタイムラグからまだまだ日本は情報の上で隔絶されている世界だと感じます。
リアルタイムで世界の情勢が認識しにくいことが明らかになりました。
そんなわけで英語がちゃんとできることの有用性も理解できました。

気軽にインターネットで知りたい情報が手に入ることでしょう。
必ずしもそうであるとは言いきれませんがその傾向は否定できなさそうです。
そんなわけで今回そういった情報格差が想像以上なのだということが知覚できました。

ちなみに記事の内容は基本的にはあまり見たことのない混乱の状況です。
国民投票のやり直しを求める署名についてなどが報じられていました。
もちろん各国の動きなどの国際情勢についても書かれていました。

世界が経験したことのないとされる事態に突入したとも解釈できます。
とはいえここから感じられることは民主主義の薄弱さなのかもしれません。
いうならば離脱という結果は僅差での決定です。

実際の状況はほぼ五分五分だったわけです。
それでも多数だった方が民意とみなされるのです。
法的拘束力がないとはいえ実質的にはそれと同等の力がかかるでしょう。

この状況が本当の意味で国民の意見を反映しているのかは疑問です。
いずれにせよ少数とみなされた立場は消滅させられてしまうのです。
圧倒的に差があったとしてもほぼ同じだったとしても一緒のことです。

当たり前ながら多数が正しいとも限りません。
エゴを持った人間の感情論が堅実な論理を駆逐することもあるでしょう。
堅強な理屈がナチュラルな感覚を破壊するかもしれません。

結局のところ何かを切り捨てなければいけない仕組みなわけです。
それは本質的には何らかの争いを生まざるをえません。
そのことが明るみに出たような気がしました。

このように考えると資本主義のみならず民主主義も危うさがあるわけです。
もちろん恩恵もあるわけですが信奉しすぎるのも問題でしょう。
自分が帰属している社会体制のデメリットを識ることは案外意義深いのかもしれません。

どうであれ共存共栄が可能な仕組みを考え出していきたいものです。

谷 孝祐
2016.6.28 10:51