常識を逸脱したお茶 | 3年前のしこうの楽しみ

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先日、家に帰る途中でコンビニに寄った時のことです。
そこはコンビニといっても健康志向の女性をターゲットにしたローソンのチェーンで、添加物の入っていないジュースやお菓子も置いてあったりするお店です。
入店するとすぐに意外なものが目に入ってきました。

一番目立つ棚に高級感のある瓶詰めの「おーいお茶」が陳列されていたのです。
どんなものか興味を持って近寄って見てみました。
それは玉露のお茶のようでした。

しかし、375mlで1080円という認識価値を逸脱したものでした。
そして、以前に高速のサービスエリアで500円くらいする「おーいお茶」を買ったことを思い出しました。
その時は玉露入りということでしたが話題性のみのような印象でした。

もちろんそれなりに美味しいことは美味しかったのですが、わざわざそれを選ぶこともないだろうという感じがしたのでした。
値段には見合っていないというイメージだったのです。
その体験があったので今回はそんなに期待感を持てなかったのでしょう。

個人的には珍しく随分高いものだと思いました。
そんなわけで手に取ることはしませんでした。
しかし、家に帰ってこの話題をしていると、自分が先入観と値段だけで判断していたことに気がつきました。

そこまで高級な「おーいお茶」は自分の思考の枠の中にはなかったわけです。
思い返せばその存在に理由のない不条理さを感じている気がしてきました。
ということで、そういった価値観を崩す意義もあるだろうと判断し、翌日の夜にそれを購入しに行きました。

家に帰ってグラスにいれて飲んでみると、期待値が低かったからかもしれませんが、とても美味しく感じられました。
もちろん京都のお店に入って淹れてもらうほどではありませんが、その雰囲気を疑似体験できるような味わいでした。
どの視点で評価するかにもよりますが、総合的には概ね正当な価格設定のように思いました。

ただ、なぜこのようなものが企画され販売されているのかが気になりました。
こういった考察は推測の範囲を出ませんが、「おーいお茶」という名前に付着したイメージを変えていくには有効な方法のように思います。
この商品が売れないとしても普通の「おーいお茶」に対する印象が微妙に変わるわけです。

それは個々人のレベルでは認識しないくらいの違いでしかないでしょうが、集合意識レベルでは大きな変化になりうるでしょう。
その結果、なんとなく「おーいお茶」を選ぶという人が増えるかもしれません。
そこまで考えられている可能性は低いでしょうが、なかなか面白いブランド戦力のように思いました。

どうであれ、こういった常識外の飛び抜けた商品を考え出した企画者に尊敬を感じたのでした。

谷 孝祐
2015.11.1 12:54