文化への興味 | 3年前のしこうの楽しみ

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文化への興味プラハよりウィーン経由でアテネへ、アテネで一泊してローマへやってきました。
ひときわ文化の香りがするローマでは、何故だかホームタウンへ帰ってきた感覚がありました。

それは、チューリッヒとはまた異なる感覚です。
それは、おばあちゃんの家に帰ってきたような感じかもしれません。
何でそうなるのか考えていたところ、それは文化的蓄積に対する感応であることに気づきました。

それと同時に、自分が一番興味のあるものが文化そのものであることを知覚しました。
そう考えると、自分の興味のあることを一括りにできるのです。
磁器も然り、美術も然り、ワインも然り、もちろん音楽も然り、全ては文化の表出です。

目には見えない、知覚しづらい、文化というものの一端をそれらは認識しやすくしてくれているのかもしれません。
ヒーリングとかリーディングとかいうものを受け入れたのも、それらが有史以前から蓄積された日本の文化だったから、そしてそれを伝承することに価値を感じたからだったように思います。

その中でひときわクラシック音楽に傾倒したのは、演奏しなければその文化を味わえない要素があったからのようにも感じます。
磁器は手にとって使うことで、美術はそれを眺めて対峙することで、ワインは香りと味とそれを取り巻く環境を堪能することで愛でることができるように、音楽も演奏することで初めて受け取れる要素があったように思うのです。

バチカンやコロッセオに足を運ぶと、イタリアの修復技術の高さに驚きます。
特にコロッセオは、個人的には人類の最高傑作となる建築ではないかと思うのですが、この状態で残されているということに感銘を受けました。

たまたまホテルの部屋からも見え、レストランからも見え、雨が降っていて外に出なかったのでずっと眺めていたわけですが、観光地として形骸化した感じはなく、何処かで往時の暮らしを感じさせるものがありました。

そういった在り方がローマという土地をひときわ輝かせて、時代を超えて人々を魅了するのでしょうか。
自分のベースにある文化を大切にすることは、自己肯定の見地からも有効なのかもしれません。

2013.11.16 21:08 谷孝祐