期待のしすぎは良くないとか、期待を手放すと良いといった事が言われますが、その理由を考察してみたいと思います。
表面的な理由としては、期待したことが叶うかどうかが不確実なためでしょう。
何事も不確実ではありますが、この不確実さは、自分が確率に影響を与えにくいことを意味しています。
期待に自分のエネルギーを注いでも、多くの場合、期待しなかった時と結果は変わらないように思います。
そして、期待が叶わなかった時の失望を生み出す場合があります。
もし、確率を上げる働きかけをするのであれば、何らかのコントロールをするしかなく、よりエネルギーを使うため、それに比例するように叶わなかった時の失望が大きくなるように思います。
では、なぜ期待をしてしまうのでしょうか。
ここにもう少し深い理由があると思います。
何かに期待するという裏には自分ではできないという想いが隠れている場合が多いように思います。
もしできることであれば、期待なく行うことでしょう。
自分に期待するという場合でも、できないかもしれないという気持ちが内在しているのではないでしょうか。
そのように考えると、期待することは成功確率を下げることになりそうです。
それは、顕在的な想いよりも潜在的な想いが現実に影響を与えやすいためです。
なぜなら、圧倒的に潜在意識の方が領域が大きく、エネルギーも大きいためで、また、自分の外の世界との境も顕在意識に比べると明確でないためです。
結果的に期待しないほうが、期待していることが叶う確率が上がるということです。
なので、もし期待がある場合、叶わないかもしれないという想いを十分に感じ、期待してしまう理由を見つけ、そこと向き合い、それでも叶えたいことであれば、自分の責任で行うことを決めるのが得策でしょう。
そのように考えると、期待とは叶って欲しいけど叶って欲しくないことのあらわれなのかもしれません。
ひとまず期待を希望に転換していきたいものです。
2012.9.20 12:27 谷孝祐