いよいよ秋田研修の最もコアな部分である超音波(エコー)について書きたいと思います。

元来、整形外科の診断ツールにはレントゲンが基本として存在しており、そこに病院であればCTやMRIが追加されてきました。

非常に手軽に撮影が出来るレントゲンは日常診療のファーストチョイスの地位を長らく不動のものとしてきました。

しかし、レントゲンには致命的な欠陥があります。

靭帯や軟骨節分神経・筋肉の評価が非常に困難であるということです。

しかし超音波の性能がこの5,6年飛躍的に進化することで高精度に靭帯や軟骨、神経・筋肉が描出されるようになりました。

城東整形外科の皆川先生の外来ではほとんどのケースでエコーによる検査がファーストチョイスとなっており、的確な場所に瞬時にエコーが当たり、医師のみならず検査を受けている方も見て分かるように説明されていました。

また超音波を当てながら動かすことで動態も評価することが出来ます。

レントゲンやCT、MRIが静止画であるのに対して超音波は動態を確認できるメリットがあります。

また超音波は見るだけでなく病変を高精細に映し出すことで非常に有効なブロック注射加療が出来るようになります。

病変部位の的確な診断は治療に革命をもたらすといえます。

今後、当科でも更に高精度に超音波加療を行っていきたいと思います。

具体的には、

肩関節の痛み

膝関節の痛み

ばね指の痛みの少ない注射加療

などの応用を進めていく予定ですのでご期待ください。ニコニコ