ALS患者 タンゴレオの挑戦 ー安楽死を認めて!- -9ページ目

ALS患者 タンゴレオの挑戦 ー安楽死を認めて!-

死を待つだけ、苦しみだけの毎日から解放されるべく、人権を求める戦い

嚥下が悪くなってから車椅子でも普通に顔を上げていられなくなった。唾液が喉に流れ込んでむせるからだ。
うつむいていないと苦しい。
だからめっきり外出しなくなった。
その後、車椅子をめいっぱい倒していつもベッドで寝てるように顔を真右に向けて持続吸引をつけて出掛けることを考え出した。(車椅子をオーダーメイドすることも検討したが、使い勝手を考慮して今もネッティーを使用してる。)それでもなんだかんだ面倒くさい。

10月に胃ろうの交換に行くことになった。いつも通り交換は簡単に済んだ。
が、帰ってからベッドに横になると、、
なんかとても不快、、、寝てるのが不快、不自然。じっと寝てるのが不快、、今すぐ起きたい衝動にかられる。

こんな感じは初めて。
でも常に
「身体が動かない」
ということを無意識に感じないようにしている気がする。気をそらしてる。
だって考え出したらノイローゼになる。発狂する。
その日は意識的に気をそらした。思いっきり。
「ベッドから出るしかない、、、外に出たい、、、。」
と思った。
友人たちは珍しく私が出掛けたいと言い出したのを喜んですぐに日にちを決めてくれた。

何年ぶりだろう?リニューアルしてから行ったことのない動物園に行くことにした。
大人になってからも帰省した際に、動物好きの父とたまに行った幼い頃から馴染みのある場所。
すっかりきれいに様変わりしていたが、よく乗った電車やボート、観覧車はレトロな姿を残していた。
動物たちは監の中でも異次元の生命力を放っているように私には見えた。私よりずっと強い、、、
不思議なものを見つけたように近づいてくる子供もいた。
いつからだろう、そんな他人の目も気にしなくなった。

ベッドに寝ていたくない。
起きて外に出たい。
でも外に出て他人を見ると
自分はあんな普通のことさえできない身体なんだな、、、
と身にしみて感じる。
そして改めて
どんな楽しいことを計画しても、こんな身体で生きるこの世に未練はないな、、、
と思ってしまうのだ