女王と奴隷 | ピアソラの蜜柑

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オレンジの街での生活

一泊で乗馬に行ってきました。


クリストバルに会うのはかなり久々だったので行く前はちょっと緊張していました。

丁寧にブラッシングをし、いざクリストバルに跨ります。


私の乗馬が一向に進歩しないのは一言で言えば「馬になめられている。」からなのです。

言い訳に聞こえるかもしれませんが、私は動物が好きなのでどうも主従関係において強気に出られないのです。

私の下手な手綱さばきで痛い思いをさせてるんじゃないか?とかいらぬ心配をしてどうも知らぬうちに

お馬様の御機嫌をとっているのです。


当然それではテクニック云々以前の問題で、クリストバルは私を主人とは100%思っていなしし、

私のことをバカにしているのです。それどころか、バカだと思っているのです。

だから下手に指示をだすと怒って振り落とすのです。

(落馬すること3回)


なので今回はかなり気合を入れていきました。

クリストバルに向かって並足で「1,2、1,2、」の掛け声のかわりに

「あんたは奴隷、あんたは奴隷、、私は女王、私は女王。」

と呪文をかけながら乗り始めたのです。


いつもはクリストバルを「さん」付けで呼び、下手に出ておどおどして挙動不審になっていましたが、

今日は少しでもルートを逸らしたり、首を振って我儘を言い出したら

「クリストバルッ!真っ直ぐ歩く!女王が真っ直ぐ歩けと言ったら真っ直ぐ歩くんじゃ!」と、

背筋をピンと張ってかなり強気にでました。


マエストロに100回くらい言われていましたが、やっぱり乗馬には主従関係って絶対的に必要なのです。


今回はかなり一歩前進した気がします。


呪文はクリストバルにも私自身にもかなり影響を及ぼしました。

私は自己暗示にかかり女王様になってしまったし、馬は非常に利巧で鋭いので、

騎手の精神状態が手に取るように分かるので本当に奴隷になってきちんと私の指示に従ってくれました。


やっぱり私は女王様なんです。


そう心の底から真剣に思い込みながら乗っていました。


それでもまだまだ全然ダメダメだけれど、

マエストロも「随分貫禄が出てきてつかめてきた。」と言って少し誉めてくれました。

次回はクリストバルじゃない馬に乗れといわれています。

理由はどんな性格の馬も乗りこなせるようにした方がいいからとのこと。

確かにクリストバルは性格が優しくておっとりしているから。


次回は「女王、落馬の巻」になるのかなぁ・・・・?


火祭りは日増しにすごくなってきています。

一般市民にとっては非常に迷惑だから早くおわってほしいです。


ミズエ