秋になってくるにつれ、アレルギー性鼻炎や気管支喘息をもつ患者さんが、
調子が悪くなって受診されることが増えました。
ダニアレルゲンは秋には多くなることから、これらの患者さんのいくらかにダニアレルギーが関わっていると思います。
実際アレルギー検査をすると、多くの方でダニが陽性になります。
ダニによるアレルギー性鼻炎の治療は抗アレルギー薬や点鼻ステロイド薬によって症状を緩和することや
最近では舌下免疫療法といって根本的に体質改善を目指す治療も行われているものの、
まず基礎となるのはアレルゲンを減らすことです。
・部屋を換気して湿度があがらないようにする
・カーペットなどダニが増えやすい場所を減らす
・掃除機をかけるなどでダニを減らす
ということがポイントになります。
アレルギー対策では環境再生保全機構が様々な資料を出しており、こちらにはさらに詳しく載っているので参照してください。
https://www.erca.go.jp/yobou/pamphlet/form/00/pdf/dl001.pdf
アレルギーのお子さんをもつご家庭では、
防ダニに寝具を購入して、毎日掃除機、ベッドシーツもこまめに毎日交換などとても熱心に対策をしているご家庭もありますが、
アレルギーの程度も掃除にかけられる労力も人それぞれですので、できる範囲での対策をお願いしています。
その中でも小さい子どもの中ではぬいぐるみはポイントになるかと思います。
お気に入りのぬいぐるみといつも一緒、寝るときも頬をすりすりしながらねんねする子もいますが、
ぬいぐるみはダニが多くつきやすいところで、しばしばアレルギー症状の悪化要因となっています。
ぬいぐるみはできるだけ洗えるタイプのぬいぐるみを選びましょう。(親の願いとは裏腹に子どもは洗えないものを選んでしまいますが・・)
それでも、とくにアレルギーもちのお子さんは寝室には持ち込まないほうが賢明です。
そもそも枕や布団など寝室はもともとダニが多い場所です。
夜になると咳をする、鼻水やくしゃみが出るというお子さんには寝室でのダニアレルゲンが関わっていることがあると思われます。
アレルギーの治療はまずは、アレルゲンを回避することが基本になります。
ダニが多くいそうなところはないか?
子どもの症状の悪化要因となっていないか一度チェックしてみてください。