Nobuさんの多国籍ツアーブログNo.26
●Nobuさん(東京都/男性)
参加ツアー:2012年8月
Las Vegas to Grand Canyon 4日間 (トレックアメリカ社)
LAS VEGAS TO GRAND CANYON 【DAY5-4】 ~怪我をしよう!~ これではサンセットは拝めないだろう。誰もが認める悪天候に、公園の入口へと行き先を変更。
バンが走り始めた途端、シカが現れる。
さらに進んだところで、車が数台道の脇に止まっている。どうやら何かを発見したらしい。
エルクだ!!
雌ばかりだが、しなやかな筋肉が美しい。バンの外に出て観察していると、やがてゆっくりと
立ち去って行った。

こちらのことなど気にしない。 シカより体つきがいい。
グランドキャニオンの看板までやって来た。ここで記念撮影だ。
看板の前に腰かけたり、もたれ掛かったり、思い思いの格好で撮影する。
順番が回ってきた。僕の場合あそこしかないだろう。カメラをJoanneにお願いし、
看板の上へ駆け上る。
黄色い声が飛び交う。
「Nobu、私も写真撮るからちょっと待って!しばらくそのままでいて!」
みんなが撮り終わるのを待っていると、さらにリクエストが。
「そこから飛び降りてくれ!」
「跳ぶんだNobu!」
「ジャンプだ!ジャンプ!!」
そこまで言うなら飛んでやるぜ!ちゃんと写真に写してくれよ!
おりゃぁ~!!
はうっ!!
予想以上の衝撃!!思わず後ろに倒れこむ。左の足首が痛い。
しっかり両足を着けて着地したつもりだったが、どうやらひねってしまったようだ。
みんなが心配そうに見守るが、余計な心配はさせまいと平然を装い、全員で記念撮影。
雨が再び降り始める。

上るのが無理なら・・・。
キャンプ場に着くなり雨は本降りに。我々のフリータイムの間、Chrisが建てておいてくれたテントは
女子に献上し、男子用はこれから組み立てる。ところが残ったテントは新しいタイプのもので、
Chrisも建て方がわからない。いい大人の男衆が試行錯誤している間に、雨はますます強くなる。
ついにGeorgeが閃いた!まさか骨組みをこれほど湾曲させなければならないとは。
しかし今度はシートとカバーの向きが合わない。
まるでシャワーでも浴びるような大雨に、すでに全身ずぶ濡れ。しかし未だに一張りも終わっていない。
張り方さえ分かればこっちのもの。
シートを敷き、骨組みを作る。テントのベルトの色と一致するよう向きを合わせ、カバーをかぶせて
杭で固定。簡単だ。
ただこれがあと三張り残っているとなると、なかなか一筋縄ではいかない。
下着までびしょびしょ。まるで服を着たままプールに飛び込んだみたい。
もはや、どれだけ濡れても構うものか。
Dannyも開き直る。
「これだけ濡れれば、もうシャワーなんて浴びる必要ないんじゃない?」
「いびきがうるさいから、Nobuのテントはこっちだ」と、Chrisが悪ふざけ。
少し離れた場所でテントを張る。そんなに気になるのなら耳栓使ってくださいよ!
とにかくようやく全てのテントを張り終える。達成感に高揚し、みんなでハイタッチ。
だが、やはりここでもGeorgeはのってこない。
いびきのおかげでテントは僕ひとり。散らかしたい放題だ。
荷物や濡れた衣類で、たちまち足の踏み場がなくなってしまう。
身体が冷え切って寒い。まずは温かいシャワーを浴びたい。
あまりの雨の激しさに、Chrisがバンで連れて行ってくれるという。着替えなどの準備をし、
ポンチョを羽織る。
バンに乗る僕以外のメンバーは、このままレストランに行くという。
まさか本当に雨に打たれたから、シャワーを浴びる必要がないと思っているのだろうか。
まあ、女性陣は我々がテントを張っている間に時間があっただろうし、食後に浴びる人だって
いるだろう。これ以上の詮索は控えておく。
レストランは自分払いだが、さすがにこの雨では外で料理をするわけにもいくまい。
いま車内にいないメンバーも、後から来るらしい。
「Nobuもシャワーの後にいらっしゃいよ!」
「うん、行く行くー」
バンで行くといっても目と鼻の先。ただ、この雨が曲者なのだ。
普通なら徒歩1分のシャワールーム。
Chrisも一度運転席から降り、使い方を教えてくれる。
「いいかい、ここに25セント硬貨を入れればお湯が出てくるんだ」
僕、25セント硬貨持ってないんだけど・・・。
「僕の25セント硬貨が何枚かあるから、これを使ってくれ」
硬貨入れのところに25セントが10枚ほど重なっている。
え!?いいの、使っちゃって?
「かまわないよ。1枚で1分使えるから、足りなくなったら1枚ずつ足してくれ」
何だか申し訳ないので、とりあえず2枚だけ使わせてもらう。
大通りには数軒のレストランが並んでおり、シャワールームからはちょうどレストランの裏側に
突き当たる。
さて、ここからどうやって行けばよいのだろう。
大通りに出るには建物を大きく迂回しなければならないようだ。
しかしどの程度歩けば通りに出れるのか。この暗さに加え、滝のような雨粒が視界を遮る。
この土砂降りの中、あまり長距離を歩くのは得策ではない。そして何より、先ほどひねった足が痛い。
一か八か、こちら側から抜けられないかと裏口を探す。キャンプ場から続く土と砂利の道は一面
水没し、どこが道なのかも分からない有り様。足がどっぷりと浸かってしまう深さは、すでに
水たまりの域を超えている。シャワーを浴びてものの数分で泥まみれに逆戻りだ。
歩けそうなところを進んで行くと、とあるレストランの駐車場に辿り着く。目的のメキシコ料理店は
2軒先。中でディナーを楽しむ人々の白い視線を浴びながら、駐車場を抜けて大通りへ。ここでも
また池のような大きな水たまりと格闘する。
ポンチョを丸めながら席へと向かう。すると、皆さん律儀にドリンクも頼まず待っている。
アルコール無しでよく場がもったな・・・。

水だけで、よく・・・。
メニューを見るが、なんだか聞きなれない料理ばかりでどれを頼めばいいのか分からない。
英語の説明文もPotato、Tomatoなどの材料は理解できるが、完成品の想像がまったくつかない。
こんな時はウエイターに聞いてみるのがいちばん。
「どれがいちばんオススメですか?」
「プレート#6だよ!これはオススメだね!」
かろうじてエンチラーダを耳にしたことがある程度なんだけど・・・。そんなあまり聞かない料理、
本当にオススメなのだろうか?
そこへChrisも入ってくる。
「これはいい選択だよ。僕もオススメする」
ならば試してみますか。
タトゥーのDannyが僕らに打ち明ける。
「実は・・・、メキシコ料理、初めてなんだ」
「そうなの?僕も全然詳しくないんだけど、#6がオススメらしいよ」
「うーん、どうしようかな・・・。よし、決まった!ハンバーガーとコーラください!」
・・・それ、メキシコ料理じゃないだろ!!
ドリンクがきた!それではみんなで乾杯!!
・・・ということも特になく、運ばれて来た人から順に飲み始める。
せっかく今までみんなが集まるまで待っていたのに、ここでは待たないんだ・・・。
長いテーブルの逆サイドでは、仕切り屋Riccardaが苦い表情。Dominique、Christinaとシェアした
サングリアがよく混ざっていなと言うのだ。
「アルコールの味が強すぎるわ」
3つのコップに注いではピッチャーに戻し、注いでは戻しと攪拌作業に大忙し。
ウエイターに頼んで、おたまなりスプーンなり持って来てもらえばいいのに!
こ、このメンバー、ツッコミどころが多すぎて、面白すぎる!!
そして、最も早く運ばれてくることが予想されていたDannyのコーラは、一向に運ばれてこなかった・・・。

それ、メキシカンじゃねーし! かんぱ・・・ぃ。は、ナシで。と。

自分で解決策を模索する、Riccardaならではのアイデアだ!
けど、テーブルはビダビダ。
お待ちかねの食事が運ばれてきた。たくさん動いた後だから、いくらでも食べられる。
・・・と思っていたのだが、とんでもない量だ!
チリ・レジェノと、エンチラーダと、タマタマ的な料理のほかにライスや豆やサラダが盛られている。
メニューを再度見てみると、『・・・with rice and beans』と確かに記載されている。さすがに
この量は食べきれない。

メキシコ料理とはいえ、さすがはアメリカ。 プレート#6。
どれもすごい量!!
隣りに座るGinaは洋服のデザインの学校に通う19才(と、歳を知ったのは帰国後だが)。
大切に育てられてきたのだろう、しぐさの一つ一つに品があり、その雰囲気は王室や貴族などという
言葉を連想させる。そんな彼女は一体何を注文したのだろう?
皿に目を落とすと、包まれたトルティーヤからゴロゴロと鶏肉の塊が・・・。
「す、すごい鶏肉の量だね。何を頼んだの?」
「これ?チキンブリトー。ほとんどチキンしか入っていないのよ。丸々1羽入ってるんじゃないかしら?」
そして、向こう隣りに座る妹、Hattyのプレートをうらやましそうに眺めながら、こうつぶやく。
「私もチキンじゃなくてベジタブル(ブリトー)にすればよかった・・・」

笑っちゃうほど鶏肉ばかり。
”Chile”って、確かトウガラシだったよな・・・。フォークで口に運びながら、思い出した時には
もう手遅れだった。Chile Rellenoの中には青トウガラシがたっぷり!
あまりの辛さにビールをお代わり。
それにしても、みんなあまり飲まないのね。苦労して店まで出てきたので、もう少し飲みたかったの
だが、痛めた足でまたあの道を帰るのも御免こうむりたい。みんなと共にバンでテントまで送ってもらう。

もう飲まないの?
雨が降っていては外で飲むこともできない!
てゆーか、ツアー最後の夜ですよ?こんな不完全燃焼でいいの?
自問自答するも、どうにもしようが無い。じめじめと湿気の立ち込めるテントの中で、この旅初めての
寝袋を広げる。夜は結構冷えるのだ。
よくよく考えれば、ツアー初日だけだ、みんなで酒を飲んで過ごした夜は。
ビールもあと1ケース残っているというのに・・・。
そういえば、出発の日の朝も大雨ではなかったか。
明日のサンライズも絶望的だというし、ここぞというところで、ことごとく天気を荒らされている
ような・・・。
もはや何者かの陰謀説まで浮上してきた時点で、これ以上の一人問答は無意味だということを悟り、
ツアー最終日に備えて寝ることにする。
・・・。
どの方向に寝転んでも、足首が痛い。
どれだけひどくひねったんだろう!?
◇◆比べてみよう◆◇
以前のツアーでは、一度、移動中にパラパラと雨が降っただけで全くと言っていいほど
天気は崩れなかった。

茹で上がったパスタをお湯に入れっぱなしで夕日を見に行ったため、
ベッチョべチョのパスタを食べることに・・・。