JDR.株式会社の田中成和です。
カウンターオファーについて紹介します。

カウンターオファーとは、元々は商社とか貿易業務などの交渉事で用いられていた用語ですが、そこから転じて、退職を申し出た社員に対して会社や上司が何らかの良い条件を提示しつつ引き止めを図ることを指します。
人材マネジメント理論でよく使われる用語です。

会社や上司側の立場から言えば、実は単に今まで過小評価していただけということもあるかもしれませんが、より実際的にはその社員が辞めてしまった後に、別の社員を採用したり教育訓練にかかる費用のほうが大きいと考えているからということになります。
社員の立場からすれば、将来のキャリアのことも考え、なぜ自分はそもそも退職したかったのかも踏まえて思案することになるでしょう。

退職を申し出だ際にカウンターオファーを受けると多かれ少なかれ心は揺れることになりますが、そこは冷静になってメリットとデメリットを考えることになります。
とくに、一度は辞めると会社に伝えた事実は変わりませんから、上司や周囲が自分を見る目が変わるとか、大きな仕事を結局は任せてもらえなくなる可能性は捨てきれません。

JDR.株式会社 代表取締役
田中成和