人間がそれなりの意味を持ち、楽しく生きてゆき、そして集団に埋もれるわけではなく、目立ちながらも集団生活も困難なく行う方法とは・・・それはユングの意味するところの個性化であります。個性化まさに人間が生活を送る上での理想形であると思われ、日本においては、とりわけ関西地域においてこの生き様が注目されるのではなかろうかと思っております(詳しい理由は述べませんが・・・)。

 

関西の人々以外にもこの方法を知りたい方は大勢いるかと思われます。芸能人を目指すほとんどの方はこれを知りたいようで、私の講演を熱心に聞く人は多いです。その方々の多くはこのようにいいます。

 

なぜそんな風に話すことができるのか・・・言葉が途切れずに出てくる・・・

 

ここが無意識でありまして、ただ単にしゃべるだけのことは誰でもできます。例えば大学先生の多くはしゃべることが得意な人が多いです。しかしながら、居眠りせずに最後まで話を聞くことができるでしょうか?と考える時、私の話し方と何が違うのかがわからないとすると、それは私が無意識を使いながら話をしているからであります。それ故に差別化している部分に気づかず、私の技術を盗むことができず、逆に苦しむという結果となってしまうのであります。

 

答えをいっているのに、その部分が伝わらなく、しかしながら、結果として、例えば英雄の元型イメージを使って話をすると、そのイメージ自体は伝わっているという、実に不思議な現象を見ることができるのですが、無意識なるものはそのくらいに意識化することが難しく、それゆえに元型を生きるというのは、慣れるまで非常に苦痛を伴うものであるといわざるをえないのであります。それは、わかっているのに、体がその通りに動いてくれないという症状での苦しさであります。これゆえに途中で投げ出す人が多いのですが、私は我が国が個性ある人で溢れる状況を作ってみたいので、そのポイントを今後は皆様方にお伝えしようと考えております。

 

これからお伝えすることは私が福岡県にて10年間の研究を行った結果を私なりにまとめ、それを皆様方に伝えてゆくものであります。これは何度もお伝えしておりますように、福岡県は日本で最も多くの芸能人を輩出している地域です。よってそれなりの地域なのであるのか?なる問題意識をもって福岡県へ向かったのですが、やはりその思いは正解であり、福岡県の多くの人はチャンスさえあればいつでも全国区の芸能人になることができるくらいの力を持っており、その数の多さに圧倒され、私はしばらく体調を悪くしたくらいでありました。あまりにも多くの数の元型イメージを一気に受けてしまったので、私自身の頭の中で整理がつかず、ヒステリーを起こしてしまったのでありました。いま思い起こせばあれほどの強い衝撃を受けたのはその時以来はなく、しかし、元型イメージについての研究に没頭する大きなきっかけとなったのが福岡県でありました。

 

ここで先ほどの私の講演の時の話に戻りますと、その時に私が伝えたかったことは、英雄の元型イメージでありまして、ここに気づいていただければ大成功であったのですが、ところがはそうはいかず、聴衆者が逆に考え込む結果となってしまったことは失敗といわざるをえず、これをどう伝えるかを常に考えているのですが難しいので、元型イメージというただでさえも抽象的な概念をさらに抽象化し、その方法をお伝えしてみようと思います。

 

例えば、エクセルでセルに入れた数字の合計の出し方を英雄の元型イメージを使って説明するとどうなるか?を考えてみましょう。

 

これをまず、伝える側がどのようにとらえるかが必要となるのですが、まず、これはいわゆる足し算の問題であり、それをエクセルでどのようにするのかを伝える方法と考えるとよいかもしれません。エクセルで足し算をする方法はいくつかあります。その中でもシグマを使うとより早く計算ができるのはなかろうかと考えてみます。

 

ここまでの思考的作業にて、問題点が一つに絞られます。ここがポイントであります。様々な問題がある中で一つ一つ解決し、問題を一つに絞り、そこへの解決方法を導き出し解決へ向かう方法は、まさに英雄の元型イメージを追うものであります。

 

ここで英雄の元型イメージをより抽象化してまとめてみますと・・・

 

1:まずはヒーローは一人である。

2:誰かを助けるないし救出する役割を担う。

3:助ける人は常に一人である(問題を一つに集約させる役割)。

 

以上の3つとなります。

 

これを上述のエクセルの足し算を教える先生(通常、指導者は命令系統の重複による混乱を避けるために一人である)に例えると・・・

 

1:問題を解決するヒーローである。

2:困っている人を助けるために存在します。

3:問題を一つに集約し、非常にわかりやすく問題の解決へ導く。

 

問題が一点に集約されわかりやすいがゆえにヒーローになることができるわけであります。今回の問題解決では、ただの足し算の問題でありますので、シグマを使えば事足りるなどのアドバイスをすると、その人は英雄となるかと思われます。

 

これを、シグマの原理原則から説明するとか、電卓のような作業方法を教えるなどをすると英雄にはなれないですし、説明はできているが、元型が活用されていないため、興味を持ってもらえるチャンスは非常に低くなるといえます。つまり、わかりやすく説明できる人、それはヒーローであり、よってプレゼンテーションにて成功するのであります。

 

このような作業を芸能界にて非常にうまくできる地域の人々が福岡県出身の芸能人でありまして、一般の人でも芸事にかんしてはプロの芸能人とほぼ同等の力を発揮するのが福岡県民であります。

 

今後も私の独自の研究結果から導き出されたものを参考に、既存の理論を交えながら元型を生きる説明書を作り上げてゆこうと考えております。ご高覧、ありがとうございました。