既刊記事: 1~9巻&ヒト喰イ
精神世界のヒトクイサスペンス「ヒトクイ」最終巻です!
ヒトクイ世界のラスボスとの決着を描いて完結となりました。
サプライズはそれほど無かったですし
アフター部分も最低限という感じではありましたが
締めるべき部分はしっかり締めていたので
十分満足な最終巻となりました。
第一部にあたる「ヒト喰イ」の方が佐々木アキラとヒロインが
ストーリーで立っていてサスペンス要素も強く
最終巻も橘と来栖教授のドラマが特に濃かったので
どうしてもヒトクイでの陽太とスミレの印象が軽めになりますね。
二人ともキャラクターとしては凄く重要な部分を
しっかり担っているんですけどね(・∀・)
シビアな環境を描き出しながらエンタメも忘れず
エピソードをしっかり「良い話」で着地させられる
MITA先生の作風には好感を持っています。
元々は「ヒトクイ」サイドでWEBから生み出された作品なので
後発の「ヒト喰イ」サイドの完成度が高かったのは自然ともいえます。
原作のMITA先生も作品の弱点は把握していると思うので
今作の経験を生かして生み出される次回作にも期待したいです。
作画の太田羊羹先生もスタイリッシュな画風で
最後まで安定した魅力を発揮していました。
単行本のおまけ要素は合間に来栖教授の手記と
巻末に描き下ろしのおまけ漫画が収録されています。
こちらは追加のエピローグという趣ではなく
完結の余韻を味わえる感じのおまけ漫画です。
太田羊羹先生、MITA先生お疲れ様でした!
MITA先生は裏サンで同時連載していた「サツリクルート」も完結し
太田先生も現在はフリーのようなので連載が途切れた形ですが
お二方の新作は必ずチェックしたいと思いますので
次回作を楽しみにお待ちしていますー!
【総評】
・精神世界のヒトクイサスペンス
・ミステリー要素と心理戦要素に加えて派手なアクションもあり
・第一部となった「ヒト喰イ」の方が完成度は高いが
伏線を回収して締める所はしっかり締めた良い最終巻。
・難しくなりすぎないようバランスに気を配りながら
エンタメと良エピソードを盛り込むのを忘れない作風が好きです。
次回作も楽しみにしています!
田中ポイント(・∀・)っ【☆☆☆☆】