娘が、台所で、色々やっている。
リンゴを焼いている。
バターの良い匂いが。
お菓子??
youtubeの動画見ながらなんかやってる。
「なにやってんだ?」
「別に」
「あ、そ」
毒薬でも作ってんのかね?
暫くして、また見に行ったら、テーブルにこんなのが置いてあった。
「なにこれ?」
「アップルパイ」
「お前が作ったのか?」
「うん」
「ホントにお前が作ったのか??」
「うん」
「食って良いんか?」
「うん」
食べてみました。
うんめ~~
リンゴのシャキシャキした触感が残っていて、酸味が程よくて、甘過ぎてなくて。
こりゃ美味い!!!
しかし、いつの間に、こんなことやるようになったのかね?
アップルパイ頬張りながら、ふと感慨にふけってしまいました。
実は、明日は、大事な会議を潰して、こいつの大学の入学式に参加する予定なのです。
お前、明日から大学生になるんだな。
新しい門出だな。
良かった、ほんとうに良かったよ。
あ、急に、なんか、込み上げるものが。
「きもっ!」
あ、このやろー
遠目から、私の顔をじっと観察してやがった。
良いから、もう一枚よこせ!