凍てつく夜の散歩も意気なもん | 生殖医療専門医・内視鏡手術技術認定医 田中雄大のブログ

生殖医療専門医・内視鏡手術技術認定医 田中雄大のブログ

神奈川県藤沢市の不妊治療・産婦人科「メディカルパーク湘南」の院長、田中雄大のブログです。
体外受精や内視鏡手術のことから雑感まで、日々の記録を綴っております。

ここ数日、大変寒い日が続いています。特に夜になると、凍てつきます。

 

その中を、犬の散歩に行くのは、心が折れそうになります。でも、妻に、「今日寒いな。散歩、どうすっか?」と、「サンポ」というワードを聞きつけた瞬間、二匹とも大はしゃぎされてしまい、仕方なく、今日も完全装備して、夜の帳の中に。こんな時間に、こんな寒さの中に、犬の散歩してるのは正気の沙汰とは思えないのですが、仕方ない。

 

でも、夜は夜で色々な発見があるものです。まず、星空。こういう空気が澄んだ日は、視力の悪い私でも、オリオン座の3つ星がくっきり見える。そして、冬の大三角。シリウスを逆三角形の頂点にして、ペテルギウスとプロキオン。見れば見るほど、正三角形に見える。良く出来ているもんだ。そして、月。数日前までは全く月は見当たりませんでしたが、今日は西の空低くにクロワッサンみたいな月が。明日から、どんどん夜道が明るくなっていくはず。そしてあと10日もすれば、満月になるはず。

 

織田信長は、宣教師を呼んで、西洋の太陽暦と、日本の陰暦のどちらが優れているか、議論させたと言います。やっぱり、正確さにおいては、太陽暦の方が圧倒的に便利なのでしょうが、月の満ち欠けを完無視したカレンダーというのは、無粋過ぎて頂けないと思ってしまいます。かといって、数年に1回、「閏月」とかいって、1か月余計な月が入ってしまうのも頂けない。どっちもどっちだな。

 

それにしても、人工衛星も天体望遠鏡も無い時代に、よくもまあ、太陽とか月の動きの法則性を導き出したものだと思います。上橋菜穂子の「精霊の守り人」では、星の動きを観察して、暦の研究に一生を捧げている学者が出て来ますが、カレンダーを見るだけで、今日が何月何日なのか、分かる事は、決して当たり前の事ではなくて、いにしえの時代から綿々と続く、人類の叡智の結晶なのだろうと思います。

 

まあ、この犬たちに取っては、月も、シリウスもオリオンも一切関係ないんだろうけども。