今日はウランバートルの郊外がどういうところか、僕が車で走って理解したところを紹介します。
まず、この写真は首都ウランバートルの端、ということは人が定住している限界を示しています。
つまりこの山の向こうは遊牧民のための土地ということ。
今でも百万人くらいの遊牧民が、日本の4倍以上の土地に7千万頭の家畜を放牧して暮らしているとか。
なお、モンゴルの人口は3百万人で、そのうちの半分は首都ウランバートルに暮らしている首都定住民です。
これは山羊と羊の青空市。
おじさんに値段を聞いたところ、
「両方とも1頭17万ドゥルク (約680円) でどうだ、買わないか」と言われました。
僕は値段の根拠が知りたいので、
「肉の量が多く取れて味も美味しい羊と痩せている山羊が同じ値段なのはおかしいのではないか」とさらに質問したら、
「肉は確かにそうだけれども、羊毛 (ウール) より山羊毛 (カシミア)の方が価値があるから、どっちも安い値段だよ」
とのことでした。
もう少し車を走らせたところで、乗馬の練習に出かける一行に会いました。
僕がこの間に会った日本人駐在員で「週末は乗馬の練習をしてます」という人が2人いたな。
一方、モンゴル人は男女ともみんな鐙付けずに乗馬できるそうです。
さすが今を生きている騎馬民族。
僕の通訳をしてくれている爺さんは、子どもの頃は遊牧民だったので乗馬は得意。
学校の休みの期間には、孫たちに乗馬を教えているそうです。
この先の雪原になぜか巨大な仏像が出現。
宗教的にはモンゴル人はチベット人と同じで、ラマ教ともいわれる仏教を信奉しています。
成金の悪趣味だな。
最後に紹介するのは、丘の上にあった石を積み上げただけの粗末な祠。
参拝の仕方は、両手を合わせながら時計回りに3周します。
僕の通訳は実践して見せてくれた。
こういう素朴な宗教空間の方が成金趣味より心に沁みるものを感じました。