学び続ける | サイコセラピスト(心理療法士) 棚田克彦 公式ブログ

こんにちは、心理セラピストの棚田克彦です。

 

あなたは“MOOC”という言葉を聞いたことはありますか?

 

MOOCとは、Massive Open Online Courseの頭文字をとって略したもので、近年、世界の有名大学が自校の授業を世界に向けて無料でオンライン提供するものです。

 

 

単に授業の様子を無料公開しているだけの大学もありますが、中にはオンラインで学位取得まで可能な大学も存在します。

 

【米国の有名大学のMOOCの現状】

■ハーバード

https://www.extension.harvard.edu/

 

■スタンフォード

http://scpd.stanford.edu/home

■MIT
https://ocw.mit.edu/index.htm

■カルテック
http://online.caltech.edu/

■プリンストン
https://www.princeton.edu/academics/continuing-education

■オックスフォード
https://www.conted.ox.ac.uk/

■ケンブリッジ
http://www.ice.cam.ac.uk/courses/online-courses

■シカゴ
https://voices.uchicago.edu/online/wp-login.php#

■UCB
https://extension.berkeley.edu/publicViewHome.do?method=load

 

昔と違って、今の時代は、「私は大学を出てないから・・・」とか、「私は有名大学の出身じゃないから・・・」などと、不要な学歴コンプレックスを持ち続ける必要はありません。

ヤル気と能力とパソコンさえあれば、辞書を片手に自宅に居ながらにして世界最先端の知識を無料で学ぶことが可能な時代です。

私も語学力アップの目的で、自分が興味のある授業をときどきつまみ食いして視ています。

 

一方、日本の大学のMOOCの状況はというと、

【日本の有名大学のMOOCの現状】
■北海道大学
なし(*_*)

■東北大学
自校の学生に対してe-learningを提供(^_^)

■東京大学
オンライン授業公開のみ(・_・)

■東京工業大学
なし(*_*)

■名古屋大学
なし(*_*)

■京都大学
オンライン授業公開のみ(・_・)

■大阪大学
なし(*_*)

■九州大学
なし(*_*)

・・・・・と、東北大学が自校の学生に対して海外の有名大学に比較的近いレベルでe-learningを提供できている以外、世界に対して大幅に遅れをとっているのが現状です。

 

世界的にMOOCが普及し始めているのには、「インターネットの普及によって、情報提供に必要なコストが大幅に減ったから」というだけでなく、もっと別の本質的な社会的要因が存在します。

 

現在、私(たなだ)は51歳ですが、私がまだ小さい子どもの頃には、

 

「子どもの間にちゃんと勉強して、良い学校に入って、良い会社に入ることができたら、将来、大人になってから楽な人生が歩めるよ」

 

みたいな事を言う大人がたくさんいました(今でも少しはいるのかな・・・)。

しかし、今の時代、そんな嘘を言う親や大人はダメですね。

何事においても変化のスピードが著しく速い現代社会においては、「今、我慢して努力すれば、将来、楽ができる」というのは、遠い過去の幻想です。

大学で学んだ最先端の知識や技術、優良企業が保有している過去の成功体験や競争優位性等は、昔であれば卒業後も十年間程度は通用したのかもしれませんが、今の時代は、わずか数年で陳腐化して、すぐに使いものにならなくなります。

なので、子どもの頃に遊びたいのを我慢して勉強をしたり、その結果、良い学校に入って、良い会社に入ることができたとしても、大人になってからその後の人生で安心して楽ができるなんて保証はどこにもないわけです。

 

大人になってからも同様です。

 

「国家資格をとったから安心」「良い会社に勤めているから一生安泰」なんてことは決してありません。

例えば、IT先進国のエストニアでは、人口130万人と小国ではありますが、個人向けの税理士という仕事がIT化によってエストニア国内から姿を消しました。

【クラウドが描く未来。東欧の小国エストニアから税理士が消えたわけ】
https://biz.moneyforward.com/blog/15468/

近い将来、日本でも同様の現象がみられるのは間違いないでしょう。

 

そういえば、少し前に話題になった、こんなお話もありました。

【文部科学省提出資料(2015年2月17日)より 】
2011年8月に米Duke大学の研究者キャシー・デビッドソンがThe New York Timesのインタビューで語った予測。
「2011年度にアメリカの小学校に入学した子供たちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」

 

じゃあ、どうすればいいの?

現代のように、変化が速く知識や技術の寿命が極端に短くなっている社会では、「学び続けること」「成長し続けること」が必要になります。

でも、間違えないでください。

学び続けるのは、「将来、楽をするため」ではありませんよ!

どんなに勉強しても、そのおかげで「残りの人生、ずーっと安泰(笑)」なんて日は、恐らく来ないでしょうから。

しかも、「将来、楽をするため」「後で苦労しないように」という発想で勉強を続けるのは、苦痛が伴うばかりでモティベーションを維持するのがとても困難です。

 

では、何を目的に学び続けると良いのでしょうか?

それは、「学ぶ(勉強する)」ことそのものや、その結果として自分が「成長する」こと自体に楽しみや喜びを見出すことです。

そのためには、取り組んでいる対象が、自分にとって好きなことや興味関心のあることじゃないとうまくいきません。

「親から言われて渋々・・・」「仕事だから仕方なく・・・」では、ヤル気が出なくて当然です。

もし、この記事を読んでいる読者の中で、

「今、勉強しておかないと、将来、大人になってから苦労するよ」

とか、

「今、我慢して勉強しておくと、将来、楽ができるよ」

みたいな子育をしているお父さん、お母さんがいらっしゃったら、今スグ止めた方がいいです。

これからの時代は一生涯に亘って学びが続くのですから、学ぶことや成長することに苦痛を結び付けるような躾や教育は望ましくありません。

子どもの不安や苦痛を刺激して勉強させるのではなくて、

「知らなかったことを知る楽しさ(学ぶ楽しさ)」

「できなかったことができるようになる喜び(成長する喜び)」

を教えてあげて下さい。

そうすれば、人から言われたり、会社で強制されたりしなくても、自ら考えて、自ら学び、自ら成長する人間になることができます。

色々と話が横道に逸れましたが、海外の大学を中心にMOOCが流行している背景には、世の中の変化のスピードが著しく速くなっていること、そのために知識や技術の寿命が非常に短命化していることがあります。

その結果、学校を卒業した後も、社会人として仕事を続けながら、あるいは、家庭に居ながらにして、学びと成長を続けたい人たちが増加したために、そのニーズに合わせて海外の名門大学が無料で提供するMOOCのような教育サービスが増えているのです。

あなたもどうですか?

「学ぶ楽しさ」や「成長する喜び」を知ったら、きっと人生が変わりますよ!

 

心理セラピスト 棚田克彦

P.S. 私が代表を務める(一社)日本プロセラピスト養成協会で認定講師をお願いしている加藤恵美先生が、「頑張り屋さんが肩の力を抜いてラクに生きる」というテーマで9/14(土)20:00から無料オンラインセミナーを開催します。
定員が6名と少人数なので希望者が全員受講できるかどうか分かりませんが、加藤先生とゆっくりお話ができる貴重なの機会なので、強く参加をお勧めいたします。
「学ぶこと、成長することの楽しさ」を知る良いキッカケにしてください。
詳しくは以下のURLから:
http://bit.ly/31ixRIT