世の中で一番良いセラピーは、どれ? | サイコセラピスト(心理療法士) 棚田克彦 公式ブログ

こんにちは、心理セラピストの棚田克彦です。

 

 

 

あなたは、「世の中で一番良いセラピーは、どれ?」と考えたことはありませんか?

 

世の中にはたくさんの種類の心理セラピーが存在します。

 

一説によると、公式に名称が与えられているものだけでも千以上はあるそうです。

 

 

 

■セラピーを受ける目的は?

まず、世の中にこれだけたくさんの種類の心理セラピーが存在しているということ、さらに、欧米を中心に毎年のように新しいセラピーが誕生し続けているということは、「客観的に見て、これが万人にとって一番良いセラピーであるという決定版は存在しない」ということです。

 

それぞれのセラピーごとに扱いを得意/苦手とする悩みや症状の種類が違っていたり、そもそも、各セラピーごとに開発された目的が違っていたりします。

 

なので、セラピーを受ける側からすると、「セラピーを必要とする理由や目的によって、どれが一番良いセラピーかは違ってくる」「じゃあ、私がセラピーを受ける目的は何だろう?」となってきます。

 

 

 

■「楽になりたい」「癒されたい」
セラピーを受ける目的にはさまざまなものがありますが、その中でも「楽になりたい」「癒されたい」というのは最もポピュラーです。

 

職場の人間関係で嫌な思いをした、夫婦関係でいつもイライラしている、子どものことが心配で仕方がない、このままでは将来が不安・・・・・等々、日常生活で経験する「嫌だ」「辛い」「しんどい」のストレス軽減を主目的とする場合です。

 

こうした悩みに有効なのは、まずは、我慢して身体の中に閉じ込められたままの状態になっている感情を表現して身体の外に出すことです。

 

あなたも誰かに悩みを聞いてもらったり、思いっきり泣いたりした後に、気分がスッキリした経験があるのではないでしょうか。

 

ストレスの正体は、「我慢して身体の中に閉じ込められたままになっている感情」です。

 

だから、セラピストにていねいに話を聞いてもらいながら、同時に感情を出すことができると、心も体も楽になります。

 

こうして、「楽になりたい」「癒されたい」という場合に一番良いのは、「話をじっくりと聞いてくれて、感情の表出を中心に扱ってくれるタイプのセラピー(セラピスト)」です。

 

感情中心型のセラピーは、心や身体の中に溜まったストレスの軽減を得意としていて、セラピーを受けることで楽になり、癒されます。

 

 

 

■感情中心型セラピーの特徴

感情中心型のセラピーの特徴は、良くも悪くも「楽になるところまで」「癒されるところまで」「人生は現状維持」ということです。

 

そこでの暗黙の前提条件は、「私(クライエント)は悪くない」「悪いのは相手や環境だ」「私(クライエント)は変わる必要がない」というものです。

 

なので、セラピストは意見をしたり、アドバイスを与えたりすることなく、ただクライアントの話に耳を傾けて、受容・共感します。

 

ここで、「私(クライエント)は変わる必要がない」というのが本当に真実であるならば全く問題ないのですが、私たちが経験する悩みや問題、特に、人間関係に関するもので、「相手(や環境)だけが一方的に悪い」という状況はほとんどありえません。

 

にもかかわらず、「感情を表出してスッキリしました」「癒されて楽になりました」だけで終わりにしてしまうと、悩みや問題を作り出している本当の原因はクライエント本人の中に残されたままの状態になります。

 

そのため、クライエントは同じ悩みや似たような問題を何度も何度も繰り返す羽目になってしまうのです。

 

もしあなたが心理セラピーのワークショップに参加した経験があるならば、派手な感情表出とともに感動的なセッションを幾度となく見せてくれているにもかかわらず、毎回の悩みの訴えの内容にあまり進展が見られず、ほとんどと言って良いほどセラピーの効果が出ていないクライエントを見かけたことがあるのではないでしょうか。

 

これは、そのクライエントが悪いわけでも、感情中心型のセラピーに問題があるわけでもありません。

 

そもそも、感情中心型のセラピーは感情的なストレスを発散して「楽になる」ことや「癒される」ことを目的にしており、繰り返す悩みや問題の原因を正しく特定して、それを修正したり取り除いたりするようには考えられていないのです。

 

また、感情中心型の癒しのみを目的としたセラピーには「中毒性がある」「人生が低空飛行しやすい」という別のリスクがありますが、これについては以前のブログで書いたので、興味のある人は時間のあるときにでも読んでみて下さい。

 

【ブログ記事】『ヒーリング(癒し)が危険な理由を知っていますか?』
http://spiritual-university.com/%E3%83%92%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%EF%BC%88%E7%99%92%E3%81%97%EF%BC%89%E3%81%8C%E5%8D%B1%E9%99%BA%E3%81%AA%E7%90%86%E7%94%B1%E3%82%92%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99/

 

 

 

■「幸せになりたい」「成功したい」「人生を変えたい」
私が自分のセミナーの中でときおり口にすることですが、「楽になる」ことと「幸せになる」ことは違います。

 

当然のことですが、「楽になる」ためと「幸せになる」ためとでは、違った種類の取り組みが必要になります。

 

また、往々にして「楽になりたい(自由になりたい)」という努力が、自分自身を「幸せ」や「成功」から遠ざけていることがあります。

 

この世の中には「決して楽とは言えないないけれども、心の底から満たされて、とても幸せな人生」「まったく自由ではないけれども、毎日が充実している、人生の成功者としての生き方」というものも存在します。

 

「幸せになりたい」「成功したい」「人生を変えたい」という人にとって、感情を表出して楽になることや、人に話しを聞いてもらって癒しを得ることは、セラピーを受ける本来の目的ではありません。

 

もっと心の奥深くにあるものに触れる必要があります。

 

セラピストは、クライエントが経験した辛い出来事やそれにともなう感情に耳を傾けて受容・共感するだけでは不十分で、クライエントの無意識の心の中に存在する「人生の形成要因」にまで意識を向けなくてはなりません。

 

そうやって、「クライエントの人生がどのような理由で、いかにして作られているか」をクライエントとともに理解するのです。

 

「幸せになりたい」「成功したい」「人生を変えたい」という人がセラピーを受ける目的は、人生の流れを作り出し、かつ、維持している要因を特定して、まずはその仕組みを正しく理解すること、そして、必要があればそれに変更を加えることです。

 

そうすることで、クライエントのあらゆる人生の体験を形成している大元のパターン自体を根本から変容させることが可能になります。

 

人生を形成している大元のパターンを理解するということは、人生を今までとは違った方向に再構築できることを意味します。

 

自分の物の見方や考え方、感じ方や行動(選択や習慣)を全てコントロールしているビリーフを超越するとき、あなたは新しい人生の切符を手に入れます。

 

すると、今までとは違った風に周囲の出来事や人物を感じ、今までとは違った新しいやり方で行動や選択ができるようになります。

 

個々の出来事やそれに伴う感情を扱うだけでなく、その背後にある人生を作り出している大元のパターンそのものを変えることによって、それまでの自分を超越し、過去とは違った新しい人生を生きられるようになるのです。

 

これこそが、ビリーフチェンジが本来の目的としているトランスフォーメーション(変容)です。

 

 

 

■ビリーフチェンジとは?
ビリーフチェンジのワークは、人生の形成過程を深く理解し、それに変更を加えることを目的としています。

 

クライエントは自分がどのようにしてビリーフからの影響を受けて、どのようなやり方で自分自身や他人、周囲の出来事に対して意味付けをし、感じ方や行動を決めているかに気付きます。

 

すなわち、繰り返す悩みや問題の本当の原因、そして、人生の形成要因が、自分自身の中に存在することを学びます。

 

このプロセスを、「クライエントとの協力」と「受容と共感」によって裏付けされた「安全と安心」が担保された状況下で行います。

 

ビリーフチェンジのワークは、普段の日常会話とも、「楽になる」ことや「癒される」ことを主目的とした感情中心型のセラピーとも異なります。

 

確かにビリーフチェンジでは感情の扱いを非常に重視しますが、それはクライエントがスッキリと楽になって癒されることに主眼に置いたものではありません。

 

それは、あくまでも、「幸せになるため」「成功するため」「人生を変えるため」を目的としてクライエントのビリーフを書き換えるための前提条件であり、重要な必要条件の一つです。

 

クライエントが口にする悩みや問題に関する出来事のエピソードは、クライエントのビリーフによって形成された人生のパターンの実例であり、どういう理由からどのようにしてクライエントの人生のパターンが形成されているかを理解するための素材の役割を果たします。

 

クライエントが話す悩みや問題について理解を深めることは、出来事の内容の詳細にこだわったり、感情に浸ったりするのとは全く異なります。

 

クライエントの気持ちに寄り添って共感したり、ありのままのクライアントを受容することは、とても良い事ですし、それはビリーフチェンジを含むほとんどすべてのセラピーを成功に導く上での必要条件です。

 

しかし、それは「人生を変える」ことを目的とするセラピーにおいては、「必要条件」ではあるけれども、「十分条件」ではありません。

 

セラピストは、クライアントが話すエピソードの内容の詳細にこだわるのではなく、むしろ、その背後に存在する大きなパターンの発見と理解に努めます。

 

クライエント自身も、セラピストからの援助を受けながら、自分の人生で繰り返している大きなパターンやその原因に気付いたり、何らかの洞察を得られるよう努力します。

 

こうしたビリーフチェンジのプロセスを通して、クライエントは自分の人生がどのような理由で、どのようにして形成されているのかを深く理解するとともに、自分の人生を作り上げてる内なるパワーを自分のものにすることができるようになるのです。

 

 

 

(後略)

 

 

 

人生を変えたい人のためのセミナーです。

 

■公開セミナー「ビリーフチェンジでもっと人生は変えられる!」

■福岡会場

【日時】 6月22日(土)~23日(日) 13:00~18:00

【会場】 JR博多駅近辺

【定員】 20名

【受講料】 43,200円(税込)

 

■東京会場

【日時】 7月20日(土)~21日(日) 13:00~18:00

【会場】 東京23区内

【定員】 20名

【受講料】 43,200円(税込)

 

■大阪会場

【日時】 7月27日(土)~28日(日) 13:00~18:00

【会場】 JR新大阪駅近辺

【定員】 20名

【受講料】 43,200円(税込)

 

■ビリーフチェンジ体験談はこちら

http://pro-therapist.or.jp/voice/beliefchange3/

 

■詳細とお申し込みは、下記のリンク先からお願いいたします。

http://www.tanada-katsuhiko.com/tsb002/

 

※告知しておいて何ですが、【東京】はすでに満席かもしれません。【大阪】は残席僅かです。【福岡】は今のところ大丈夫です。

※定員の管理はペイパルで行っています。フォームからの申し込みが可能であったとしても、ペイパルで決済ができない場合は、すでに満席ですので、その際はご了承ください。

 

 

 

心理セラピスト 棚田克彦