震災後のメンタルケア(その5) ~性格の変化~ | サイコセラピスト(心理療法士) 棚田克彦 公式ブログ

こんにちは。

サイコセラピストの棚田克彦です。

http://www.tanada-katsuhiko.com/index.php?FrontPage



これまで「震災後のメンタルケア」というタイトルで

4回にわたって記事を書いてまいりました。



【その1】 「ASD、PTSDを中心に」
http://ameblo.jp/tanada-nlp/day-20110404.html


【その2】 「子どもの症状とケア」
http://ameblo.jp/tanada-nlp/day-20110405.html


【その3】 「大人のセルフケア」
http://ameblo.jp/tanada-nlp/day-20110406.html


【その4】 「解離症状」
http://ameblo.jp/tanada-nlp/day-20110412.html




第5回目の今回は、


「性格の変化」


について書きます。



今回の大震災のような

過酷なトラウマ体験を経験すると、

そのショックで物の考え方が

極端なネガティブ思考に偏ってしまったり、

「何を信じて、何を大切にする」といった

価値観がガラッと変化してしまったりと、

その人の「性格」が変わってしまうことが

あります。



その原因は、

トラウマ体験を経験したことで、

以前なら当たり前のように信じていた

「安全」「幸福」「愛情」「信頼」「友情」などが、

まったく信じられないものに変わって

しまうからです。



その結果、

突然の性格の変化に

周囲の人間は当惑しますが、



誰よりも一番ツラい思いをするのは、

以前の自分との違いに苦しむ

性格が変わってしまった本人自身です。



トラウマ体験前と体験後では、

以下のような性格の変化が

見られる場合があります。



(トラウマ体験前) 努力すれば夢は叶う
 ↓
(トラウマ体験後) 努力はするだけ無駄である



(前) 防犯をしていれば安全
 ↓
(後) 世の中は危険なところだ



(前) 自分にはたくさんの仲間がいる
 ↓
(後) いざとなったら独りぼっちだ。家族も友人も冷たい



(前) 遊びに出かけるのが好き
 ↓
(後) 家から出たくない



(前) 誰だって話せばわかる
 ↓
(後) 人を信用してはいけない。犯罪者が自分を狙っている



(前) これからの人生が楽しみ
 ↓
(後) 将来に希望はない



こうした物の考え方や価値観の変化は、

「再体験」や「回避、引きこもり」「過覚醒」「解離」

などの症状と同様に、

トラウマ体験によって引き起こされた

ストレス反応の一つです。



しばらくして時間が経てば

自然と元に戻る場合も

多々ありますし、



自然には元に戻らない場合も、

適切なセラピー(カウンセリング)によって

改善することは十分に可能です。



「プロセラピスト養成講座」の卒業生は、
http://speed-change.co.jp/belief/therapist/

トラウマ体験後の典型的なストレス反応である

「再体験」や「回避、引きこもり」「過覚醒」「解離」

といった症状を改善するための

特殊なセラピー技術のトレーニングを受けています。



現在、

「プロセラピスト養成講座」
http://speed-change.co.jp/belief/therapist/

の卒業生有志が協力をして、

「震災チャリティーイベント」として、

できるだけ多くの方々に効果的なセラピーを

ご利用していただけるよう準備を進めています。



もうしばらくの間、お待ち下さい。




サイコセラピスト 棚田克彦



【追伸】

おかげさまで、4月16日、5月8日の

「EMIスピードセラピー実践講座」は満席となりました。

5月22日も残席わずかです。

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