大会の時は、他のランナーさんのギアチェックも楽しみのひとつです。
あとパッキングも。
特にザックとシューズに興味がある訳ですが、パッと見たかぎりザックはSALOMONとanswer4が多かったかな、あと、LUSH。
mont-bellも結構いた、TNFは思ったほど多くなかった、僕が今回使ったのは、ネイサンのベイパーカー(4L)、見た限り他に1人だけ見ました。
シューズはやはりHOKAが多い、意外と多かったのはASICS、かなりのランナーが履いていた。(僕も)
印象は、あくまでも私感です。
奥久慈は急勾配のアップダウンも多く、天候によってはズルズルになるので、ハイグリップのシューズがオススメです。
かなり間があいてしまいましたが、レポ①からのつづき、それでは行ってみましょう!
需要があるかどうかわかりませんが、今回は新コースなのでこれから挑戦しようと考えている方に出来るだけ参考になるように書いていけたらと思います。
スタート直後は竜神ダムのダム湖脇のロードを3.5キロ。
例年、奥久慈ではタイムを気にするならスタート位置取りが重要で、更に上位を目指すならはじめのトレイルまでのロードではスタートダッシュが必須。
それは今年も同じでした。
僕は割りと前方からのスタートでしたが、キロ5:30だと周りの流れから遅れる感じで、5分前半で様子をみながら進みました。
緩やかなアップダウンあり、アスファルトですが、縁石や、路面が荒れているところもあり。
ランナーが密集しているため、足元の視界は悪いので、転倒などに注意したい。
前にもふれましたが、この時点でアキレス腱の痛みが出てしまい先が思いやられる。
ロードが終わると、シングルトラックの登り。
結構急な所もあり、トラロープ設置箇所では、後続のランナーはかなり渋滞したようです。
最初の登りで異常なくらい発汗。
これはいかんと思い、塩熱サプリをかじりながら進む。
第一エイドの湯沢挟までは、ざっくりいうと登りが3つと川の渡渉が2ヶ所。
ひとつ登って降りて渡渉、もひとつ登って渡渉、最後にひとやま越えたらエイドという感じだ。(本当にざっくりだが)
トレイルは、ほぼシングルトラックでテクニカル、追い越しはむずかしい、気をつけないといけないのは、ロードでオーバーペースで入ってしまうと、トレイルに入った時、実力以上のハイペースに巻き込まれる可能性がある。
そうなると序盤で早々につぶれてしまうので、周りのペースに合わないなと感じたら速やかに後続に道を譲りましょう。
そんな事を言っている僕も、今回はまさにそれに近かった。
普段だったら余裕のありそうなペースでも、この日は何かちぐはぐでリズムが悪かった。
アキレス腱も気になって、どうもペースが上がらない、というか練習不足だった。
微妙にフラストレーションがたまり、どこかに焦りがあったのかもしれない。
そんな時事件が起きた。
1つ目の山を越えて下りの最中、急斜面で身体が後傾になり、滑りやすい路面に足元を掬われた。
その瞬間、両足が宙を舞いそのまま尻餅をついた。
バキンとにぶい音。
おもいきり尻餅をついた場所、そこは岩でした。
痛みが脳天を突き抜けた。
ケツワレタ・・・(元々割れてるが)
息がとまり、白目むく(感覚的に)
やってしまった・・・
何とか滑落は避けられて良かったが、尋常でない痛みだ。
それでも、レース中でアドレナリンも出てたのか、何とか復帰。
もう、尻餅つく怖さがトラウマとなり、下りで全くペースが上がらなくなってしまう。
レースはまだまだ序盤もいいところ、落ち着け、落ち着いていこうと頭の中で念仏のように繰り返し唱えた。
ようやくロードに出て、湯沢挟エイド(9キロ地点)に到着。
エイドで一緒になったノリさん、素晴らしいタイムで完走。
もちろん、この後二度と姿を見る事はなかった(泣)
おまんじゅうを頬張り、水を補給してエイドアウト。
湯沢挟からはポールの使用が可能、使っている方も多かった。
僕は今回、敢えて使わないを選択した。
理由は奥久慈のコースが、長い登りが少なく、小刻みなアップダウンが続き、テクニカルな部分が多いからだ。
特に難しい下りでは、慣れてないとポールは逆に邪魔になる、現に目の前でポールをポッキリ折ってしまう方もいた。
こまめに出し入れ出来ればいいが、細かい登り下りが繰り返すので煩わしくもある。
そんな理由でポールの使用を選択しなかった。
湯沢挟から約3キロはロード区間、奥久慈パノラマラインを走る。
あまり頭を働かせなくて良いロードに出ると、途端にオシリの痛みが気になる。
特に下りの振動は堪える。
咳や、くしゃみはもっとヤバい、失神レベルww
結構アップダウンもあり、歩いちゃう。
それでも、ここは初めてのコースなので、新鮮で楽しくて少し気が紛れた。
トンネルひんやり。
男体山登山口から再びトレイルへ、勾配がきつくなる。
九十九折の登山道を登り、標高を上げていく。
ここでひとつの決断をした、残念だけどこのままのペースでは持たない。
新設された、通称デビル5mileという区間は未知だし、折り返して後半のコースの厳しさは知っている。
目標をタイムではなく、完走に切り替えないと大変な事になる、と。
一旦コース脇によけて、気持ちを整理。
ここからは「いのちたいじに」作戦でいくことにした。
そう、僕が何よりも大切にしている事。
それは完走だ。
とりあえず消耗を最小限にして、余裕のあるペースで進む(それでもかなりキツいが)
続々と迫ってくる後続のランナーに、参勤交代のごとく道を譲る。
ここにお先にどうぞマンの誕生である。
お先にどうぞマンは常に後方に気配り心配り、先を急ぐ彼らの行く手を阻んではならない、抜かれ際に励ましの挨拶も忘れずに♥️
男体山に到着。
たった650mそこそこのコース最高峰だけど、無数の細かいアップダウン地獄が続く、それが奥久慈だ。
男体山からは一気に下り、持方エイド(17キロ地点)へ到着。
持方は第一関門となっていて制限時間は3時間30分。
所要時間は2時間46分14秒
区間順位85位
この時は全然気にしなかったが、関門封鎖まで45分しかなかった。
結構厳しい、ここでレースを終えるランナーも多かったと聞く。
手短に補給して出発。
再び標高を上げてから、そこからは下り基調のはずだが、細かいアップダウンのせいで全くそれを感じない。
そんな時、正面からゼッケンをつけたランナーが。
ん?
リタイアかな、と思ったがスピードがありすぎる。
30Kのトップランナーでした。
その後は続々とすれ違い。
この区間はかなりテクニカルで険しい場所が数多くある。
岩場、ロープ、いくつもの崩落箇所。
ここでスライドかぁ・・・
仕方ない、更なる安全に気をつけて行くしかない。
お先にどうぞマンは、前に後ろに忙しく気を遣いながらゆっくり進んだ。
そのうち30Kのコースとは別れを告げ、いつの間ににか独り旅の時間が長くなる。
この区間ギザギザ、最後のピーク月居山通過。
長かったぁ~。
月居山からの下りは難しい所はない、ヨタヨタと走って袋田第一駐車場(24キロ地点)エイド到着。
時間不明。
おやきをいただく、充実した私設エイドも設営されていて、フラフラと吸い寄せられた。
コーラと冷凍フルーツをいただき、フラスクに1.5L満タンにしてエイドアウト。
まだ全体の約1/3なのにもうヘロヘロ~。
いよいよ噂に聞いていたデビル5mileに突入。
この区間は約8キロの間に細かいアップダウンが繰り返し有り、動画や試走の情報からは、ひとつ、ひとつの大きさは大した事ないけど、傾斜がヤバいという話だ。
序盤は緩やかに登っていく、完全にハイキングペース。
開けた所からは累々と連なる里山が緑の絨毯、まるでジャングルのように見える。
日が高くなり、気温も上がってきたが、風があり涼しさも感じ大変助かった。
やがて、激下りと直登が次から次へと出現する。
コースコンディションは良かったから良いものの、黒土の斜面ははスリップしやすく、シューズの性能が重要となる。
もし雨のレースだったら?と思うとゾッとした。
少し集中力が切れてきて、下りで2回ほど転倒し転げる。
最近は転けることもほとんど無かったが、この日はよくコケた。
幹に巻き付くハート❤️を発見。
デビル5mile区間。
ログで拾えないギザギザがもっとある・・・
少しづつ高度が下がってきて、木々の隙間から人里が見える。
しかし、そこからも長かった。
中々下に下ろしてくれないのだ。
周りにランナーは多くないが、時々後ろから元気な4、5人のパックが追い付いてくる。
そんな時は無条件に、お先にどうぞマンを発動します。
そのパックの最後尾について走る→遅れる→また次のパックが追い付いてくる。
その繰り返し。
アップダウンの無限地獄からようやく抜けるかな~という時、お先どうぞした集団の中に、知り合いのmoriさんがいた。
moriさん僕と同い年、ノリは軽いけど強いランナー、頑張って走ってる姿。
何か僕の心の中のスイッチが入った。
その集団の後ろについて、何とかあとを追う。
心のスイッチが入ったからといって、都合良く走りが良くなる訳でもないのでついて行くのがやっとだ。
しばらくして森を抜けロードに出た所がエイドだった。
第2関門&エイド到着。
月待の滝(32km)
区間順位174位
まだまだ先は長い。