オシリの右と左が密着している部分
そう、割れ目の部分が全体的に
皮ムケた
こんなの初めてだ
ワセリンでも塗っとくべきだった
まぁこれも経験
痛い思いをして学習するのだ
月の光が射し込むロードではヘッデンを消してみた
ライトは最小限の光量でも十分あかるい
いつも夜ばかりだった練習を思い出す
周りには誰もいない
時折広葉樹の葉がヒラヒラと降ってくる
その葉が、アスファルトの地面に落ちる音まで
聞こえるほど静か
黙々とひたすら前に進む
3周目を終える手前のロードでは
4周目に向かうランナーとスライドする
何だか賑やかだ
そうか!ぺーサーと一緒なんだ
4周目からはぺーサーがつけられる
着くも、着けてもらうのも経験はないが
きっと励みにはなるだろうなぁ
坂の上から続々とライトが降りてきた
その光景を見た時、フッとある歌が頭に浮かんだ
中島みゆきの
「ヘッドライト・テールライト」
そう、まだまだ先は長い
口ずさみながら走った
そして3周目が終わる
今回も忙しいぞ!
リゾッタ(ご飯)をつくる
ボトル補給
ヘッデンと腰ライトの電池総入れ替え
ウェアを上半身全て着替える
食事
トイレ
ウェアは
ベース、ロングTシャツ、ウィンドジャケット
朝から着ていたシャツやらは既に異臭を放っていたので、着替えてスッキリ
食事は食欲はあるのだが少し固形物が入りにくくなっている
あまり急いで食べようとすると吐き気がする
しかし、体調は良好
疲労の痛みなどはあるが、まだまだ大丈夫
しっかりと休憩して
4周目に突入(23時30分)
予定では19時間半だったから
貯金は1時間だ
相当ゆっくりだがロードはまだ走れる
しかし、林道に入ると全く走れなくなった
全て歩き倒し、結局9キロ先の第1エイドまで2時間を要した
思い返すと
やはりこの4周目が1番キツかった
ニュウまでの登りもとてつもなく長く感じた
途中、木の根に膝をぶつけて
サポーターを破いてしまった
どうやら疲れのピークがやってきたらしい。
とにかく早くニュウを越えたい
またもや息が上がり、吐き気がしてきた
一歩、一歩はもう、見覚えある岩だったり、木の根だったりするんだけどね・・・
ようやくニュウに到着
今度は恐怖の激下りだ
ここでベスパを投入
早くやり過ごしたい気持ちを抑えるかのように
「大丈夫、ゆっくり、ゆっくり」
「慌てるな、時間は余裕だ、大丈夫」
まるで呪文だ
そんな独り言をずーっと呟きながら下る
視界も悪い、自分の吐く白い息がライトに反射して視界を妨げる
足も踏ん張りがきかず、何度もしりもちをついた
ここまできたらケガが怖い
もう、ビビりまくり
それにしても、こんなペースでも一向に後続のランナーが来ないとは(笑)
どうにか難関を突破し
ロードに出て少し安心した
一瞬、意識が飛ぶ
ハッとして我にかえると、身体だけは歩いていたようだ
歩きながら寝ていたのかな?
UTMFの時は2日目の夜に幻覚をかなり見たが
今回は全く見なかったなぁ
それにしても腹が減って仕方ない
ジェルできちんと補給はしているが
空腹感は何ともし難い
その時はパワーバーのグミや、トレイルバターでしのぐ
4周目の途中でガーミン(サブ)のバッテリーが切れた。13時間位だったかな
元々16時間稼働のモデルだから、オクで格安だった割には頑張った
やがて夜が明けた
4周目が終わる頃には、完全に朝になった
さあファイルラップだぜ
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