なにか、おかしいような気がしてる。
自分の発する言葉と、自分の想う気持ちが、どうしてもかけ離れているように感じてしまう。

ほんとうは、もっと前向きな言葉を使いたいのに、
どうしてこんなにネガティブワードばかり出てくるんだろ?
感じたことを、言葉にするまでの思考が、ややっこしいことになってるんだなあーたぶん。


言葉はとても大事。それは、たしかにそうなの。

でもね、最近のわたしは、言葉に囚われすぎているような気がしてならない。


『人は言葉を使うが、言葉も人を使うことがある』ってどっかで聞いたなあ。



嬉しいことは、嬉しい。
楽しいことは、楽しい。
悲しいことは、悲しい。

そんな当たり前のことを、ちゃんと、言いたい。


昔はもうちょっとできていたはずなんだけど、最近てんでダメなんです。もっと、素直でいたいよ。


…なんて。
たぶん、意識してる時点で、なにか大きな勘違いだか間違いだかをしてるんだろう。

でも他に方法が見つからない。
言葉を変えていくしか、今のわたしにはわからない。


これが、大人になるっていうことなのかな。


ううん、そうじゃないはず。とわたしは思う。

大人になる、っていうのはさ、きっと、
言葉を素敵に使えるようになることなんじゃないかと思うんだよ。

操ることも、囚われることもせず、
感じたこと伝えたいことを、自分の言葉に置き換えることができるひとなんじゃないかな。


わたしはまだこども。
そもそも語彙力が足りてないし、文法もなんだかだめ。
なにより、感情に言葉が当てはめられない。

そして最近は、感情すら、疑わしい。



今まで、自分の感情を疑ったことなんてそうそうなかったのに、
疑いだしてしまった自分もまた、すこしこわい。

わたしは、自分を好きでいたい。
そして、人からも好かれていたい。

そういう自分になりたいのに、
本当はわたし、とても冷たい人間なんじゃないか、って思い始めてる。
心がだいじとか言ってみても、じゃあわたしはどうなんだ、って。



何が良くて何が悪いかなんて、そんなの誰にもわからないよ。
冷たい/優しいのバランスだってよくわからない。

だけど、だからこそ、それはわたしが自分で決めないと。

みんなに共通する正しさなんてきっとないんだから。
自分で、正しいと思えることをしていきたいの。



あれ。
考えがまとまらずに、まーたうだうだし始めたぞーい。

考えててもどうしようもないことを、いつまでも考えるわたしの悪いクセ。
そうなりそうになったら、人に会おう。

人が人に会うのは何よりも大事。

それが一番の薬になるはず。





わたしの母親は、とても不器用なひとだと思った。
ひとりでいろんなことを抱え込んでしまう。
どれほどの言葉をのみ込んでいるんだろうな。

見ているこっちが苦しくなってしまう。

いつからこうだったかなあ。
わたしたち、いつからか、いつのまにか、どこかおかしくなってた。

言葉を交わさなくなったあなたたちを、わたしは何年みてきただろう。


環境を変えたい。
逃げだって言われても、わたし、ここにいるとおかしくなりそう。

どうして、人を否定するような言葉しか出てこないの?

『エレニの旅』/テオ・アンゲロプロス/2004 ギリシャ


早稲田松竹で、観てきました。
映像のあまりのきれいさに、本当に驚き。


はじまりの、人々が水面に映るシーン。

$Der Himmel Uber Tokyo

遠くからゆっくり、ゆっくりと大地を歩いてくる人々は、
河の向こう側で、静かに、強く、こちらに向かって叫ぶ。
水面に映る自分たちの姿かたちを、彼らはきっと知らない。
そのまなざしが、美しくて、痛かった。



優しい音につられて、たくさんの白い布が風にはためく中を一歩一歩進んでいけば
音楽隊の一人一人が、そこにも、ここにも、姿を現しては、隠す。
どこにいるの?この音はどこから聴こえるの?
探るように進み続ける。

最後の白い布をめくって辿り着いた川辺で
彼らは一列に並び、嬉しそうに音を奏でていた。
ひとときの平和だった。

突然、銃声が鳴り響くなんて。







$Der Himmel Uber Tokyo


お話はすごく苦しい、悲しいものでした。
あと、とにかく長かった。
2本続けてみるのはきついです。

でも、映像がとにかくきれいで、強い。

セリフがなくても、音がなくても、
映像がすべてを物語ってた、そういう映画。

映画の強さは、そういうところにあると思うんだ。

トリュフォーの「大人はわかってくれない」の最後の長回しのシーンは有名だけど、
あれだってセリフひとつなく、音楽なく、映像にすべてを語らせるようなシーンだよね。


観てよかった。
今回、映像の強さを感じたよ。


こんな風に、建築の強さをもっと感じられないかなーあ。

うまく言葉にできないけれど、わたしにとっての君は、



たとえば、人生をやり直せるとして、
次はどんな人生がいいですかって聞かれたら、

どうしよっかな、
あれもしたい、これもしたい、いろいろ欲はあるのだけど
結局うまく想像できなくて

でも、もしも今と全然ちがう人生になるとしても
どんなかたちでもいいから、必ず出会いたい、と思える、



そんな人。


君がいない人生は、想像できないんだよ。
ただすれ違うだけでもいいから、同じ時を生きたいし、生きるんだろうな、って思う。


これ、ほんとにそう思うんだよ。
うわべの言葉じゃなくて。


これ、伝えたいんだけどな。
でも、言葉にしちゃいけない気がする。なんとなく。




だから、言えない言葉の代わりに、別のたくさんの言葉を探そう、と思う。


そうやって言葉を増やしていくんだ。

「私たちにできる事はきっと、可能な限り美しく人々を騙すこと
それだけだったんだろう
はじめから

それでも、騙されてもいいから、
生きていてよかったと思えるかもしれない誰かの一瞬の為に全ては未だ存在し続けるのだ

儚くもしぶといのは、人間そのものの性質と奇しくも似ている」


ほんとうに伝えたい気持ちにぴったり当てはまる言葉なんて限られてる。

ありがとうだけじゃ足りない。

気持ちばかりが溢れて、言葉はいつも置いてけぼりだ。
書きたいことが、いくつか。

その前に、このブログは、いままでみたく、気持ちを吐き出していくところにしようと思う。
感情を言葉にするところ。
誰かに向けて発信する訳じゃなくて、想うことを想うままに書く。
気持ちの整理でもあるし、自己満足でもあるし、
わたしが今考えていることを書きためて、時間がたって、これを読み返したわたしが、
すこしでも、ましな人間になっていてほしいからでもあるの。
そんな気持ちで、書く。

別のところで、「文章」を書く練習を始めようと思います。
言葉で人に伝える、っていうことをちゃんとやりたい。
これからのわたしにとって、大事になるはずだから。



こないだ、テレビでやってたジブリ特集。
ながら見だったから内容はうろ覚えで、だけど最後の監督の言葉が印象的だったんだ。

「少しでもましな人間になるために映画を観る。ましな人間になるために映画を創る」

ああ、ほんとそうだな、って思ったんだよ。
わたしにとっての「まし」は、「人の気持ちを想像できる」ことだと思ってる。

映画は、わたしの知らない気持ちを沢山教えてくれる。

どんなに近くにいる人だって、その人の気持ちを100%は理解できっこなくて。

例えば、大好きな人が大好きだったペットが死んじゃったとして。
ものすごく、ものすごく悲しんでいたら、わたしは絶対、なにかしてあげたい、って思う。
でもわたしはペットを飼ったことがないから、
どういう言葉をかけたらいいのかわからない。

それでもなにか言葉をかけたとして。
もしかしたら相手を傷つけてしまうかもしれない。
たとえ、そのつもりがなくて発したとしても。
相手も、こっちが傷つけるつもりない、ってわかってても。

お互いが思いやりあってるからこそ。
間違った言葉や態度を選んでしまったとしたら、それはすごく悲しい。

間違いが悪いんじゃない。
そもそも間違いかどうかも本当はわからない。

でも、もし、わたしがもっと相手の気持ちを想像して、
もっと何ができるか考えられていたら、
もっともっと相手を元気にできる言葉や行動を選べてたかもしれない。

そういう可能性があると思えるから、
わたしはその選択の幅をもっともっと広げたい。

1%でも多く理解したい。


だから、映画を観るのかなと思う。

本も一緒。人と話すのも一緒。町へ出かけるのも一緒。
なんでもそう、
ぜんぶ、ここにつながってるんじゃないかって思う。



緊急時に、

何もしないことが最良でありうることを認め、
何もできないことを受け止め、
何かした気になることを戒め、
何かしないと不安なることと戦うことの別名を、

祈ると呼ぶ。


僕は宗教者ではないけど、今回ほど祈ることの意味について考えたことはない。



ツイッターで、RTされてきた言葉。

メモ。
「愛」

その、ひとことひとこと、
ぽつりぽつりと並ぶ、言葉たちが
あまりにも凛としていて。
すごく、おだやかな気持ちになる。



想いはきっと誰もが持っていて、
その感情が人に表現を促す。
表現の仕方はひとそれぞれで、言葉も行為も絵もなんでも、なんでもいい。


言葉というものは、あまりにも偉大で、なのにあまりにも近すぎて、

振り回され、振り回して、
見失ったり、落としてしまったり。

わたしはいまだに掴みきれない。



この人の言葉は、すーっと響いてくるの。
わたしが掴めなかった言葉たちを、そっと手のひらに乗せてくれる。


あったかい。

満ちてゆく。



わたしも、ここに。



「愛」
by ikuco harada