旧石川組製糸西洋館(埼玉県・入間市)に行った | よらば大樹のブログ

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ときどき さまざま ひとびと

らくブラウザにブックマークしたままだった建造物を見物してきた。

 

 

旧石川組製糸西洋館

埼玉県入間市河原町13番13号

(西武池袋線・入間市駅北口から徒歩7分)

 

旧石川組製糸西洋館(直下から)

 

川組製糸は、1893(明治26)年、 製茶仲買商だった石川幾太郎(1855〜1934)が創業。すぐに、従来の座繰製糸から機械製糸に転換し事業を拡大した。最盛期には県内外に9工場を所有し、1922(大正11)年には生糸の出荷高が全国6位に成長した。

 

西洋館は、外国商人を招くための迎賓館として建てられた。贅を尽くした洋風木造建築で、棟札から1921(大正10)年7月に上棟したことが分かっている。

 

戦後の一時期、進駐軍に接収されて一部が改造された。

 

石川組製糸は1937(昭和12)年に解散したが、西洋館は石川家により管理され、2003(平成15)年に入間市に寄贈された。

 

国登録有形文化財(2001(平成13)年登録)

 

現在は、年間50日ほど一般公開されている。また、テレビ、映画、CMのロケ地としても多く貸し出されている。

 

 

うやく本題

 

今年の一般公開は終了していることも、外観より内部の構造に見るところがあることも承知のうえで出掛けた。

普段は裏手の駐車場(5台分)も開放されていないものと想定し、入間市駅前のコインパーキングを目指した。

 

西洋館は国道16号線に面した場所にある。近くで国道299(407と重複)・463号線が交わる。とりわけ16号線は混雑する路線として知られているが、この日(平日午前)はよく流れていた。圏央道とのすみ分けができてきたのだろうか。

 

駅から目的地までは迷うことなく歩けたが、入間市駅の北口側は区画整理が行われていて、いたるところに単管パイプの柵が目立つ。こんなに起伏のあるところを、という気もしたが。

 

西洋館については、「100年経った建物を見る」というのが目的だったので、外観だけでも満足した。これほどのものに、足を止めるような説明板もないのは残念

内部もぜひ見学したいが、公開日に日時を合わせてまで行きたいかは……。

 

西洋館外壁の横断幕

西洋館の説明板(敷地内)

 バリカー(車止め)越しの奥まったところにあった

 

西洋館裏手・駐車場

↑ 裏手 煙突があるのは別館

 

西洋館の遠景

ネット上で紹介される建物の写真は、1枚目に載せた、直下から見上げた構図が多い。どちらかといえば不自然。4車線の国道を渡れば"引き"が撮れるのに。なぜか? Googleストリートビューで見ると、電線の地中化により空がきれいになったことが分かる。それ以前に、道路の拡幅で敷地が狭くなったことも想像できるが、どうなのか。

 

入間市駅南口

入間市駅南口の駅前は小都市の風情

 

入間駅北口の区画整理説明板

 

 

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武蔵豊岡教会

入間市河原町8番6号

(入間市駅から徒歩7分)

 

武蔵豊岡教会

武蔵豊岡教会の説明板

 

川家・石川組製糸にゆかりのある教会。

西洋館の斜め向かいにある。

W.M.ヴォーリズが設計し、1923(大正12)年に竣工した。2014(平成26)年、国道16号線の拡幅のため曳家をし、外装は一新されている。

 

 

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旧黒須銀行

入間市宮前町5番33号

(入間市駅から徒歩10分

 

旧黒須銀行

旧黒須銀行の説明板

 

1909(明治42)年、黒須銀行本店として建築された。土蔵造り二階建て。

銀行の設立(1900(明治33)年)には渋沢栄一が助言し、顧問にもなった。

武州銀行との合併を経て、1960(昭和35)年まで埼玉銀行豊岡支店として使用された。

市指定文化財。

 

 

入間市博物館のサイトにある歴史ガイド