書き始めたらまたブログにしては長文の、原稿用紙9枚/文庫本で6ページくらいの分量になりましました。エッセー気分で楽しんで頂ければ幸いです。
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ひっさびさに走りました。
3ヶ月ぶり。
いつもは舞台の前に体力作りのために走るんですが、
次の舞台は秋なので、9月くらいから走って体力をつけようと思っています。
昨年の10月にApple Watchを買ったのですが、これはランニング用に買いました。（なのでこの半年間、ランニング以外で使ったことが無いです）
今まではiPhoneかiPodを身につけて走って、音楽を聴きながらNIKE+というアプリで走行距離などの記録をとっていました。でもiPhoneだと走るには重いし揺れるし、というのがあったんですが、Apple Watchは軽いし、音楽も聴けるしSUICAが入っているので小銭を持って走らなくてもコンビニや自販機で飲料が買えるし（小銭を持って走るとじゃらじゃら走りにくいので）、家の鍵だけ持って出れば良いので楽です。
でも・・・Apple Watchを買って以降、12月に一度走ったきりだったので、春で暖かくなったし、体力作りのためにちょっと走るかあ、という感じで走りました。
スポーツウェアに着替えて家のリビングで準備運動。普段運動しないので筋肉や筋を伸ばさなければ、で、ストレッチを終えて走りに外に出ました。
家を出て少しして「あ、忘れた！」と思って家に戻りました。イチローサングラスを忘れたのです。何か足りないなあと思っていたのですが久々のランニングなので忘れていました。
これがあるとアスリート気分が高まります。というかこれが無いと走れる気がしません。僕のは3000円くらいのヤツですが、イチロー選手のは多分何万円もすると思うのですが、値段じゃ無くて気持ちです。そう、気持ちが大切なんです！
イチローサングラスを装着して気分MAX、いざ、走り始めます。
無理をしてはいけません、3月中旬といっても寒いです。もう夕方です。仕事のつながり上、日焼けは出来ないのでいつも夕方か夜に走っています。（あるシーンを既に撮っていて、次のシーンで日焼けしていると映像がつながらないので）
今日の目標は３～５キロです、軽く運動する程度です。自分のペースで走れば良いんです。走っていて途中で苦しくなると歩きたくなるのですが、そこが勝負です。走るも歩くも自分次第、自分を鍛えるためにゆっくりのペースでも良いので、歩かずに目標まで走り続けることが大事です。もちろん無理は行けませんが。
NIKE+で5年くらい前から走った記録をとっています。
走った距離やペースが僕のNIKEアカウントに同期され、何年何月にどれだけ走ったか分かるので、どんどん数字が増えると「ああ、こんなに走ったんだあ」と嬉しくなり、走るモチベーションが上がります。
さあ、NIKE+のアプリでスタートボタンを押して、少し肌寒い夜風が心地よい中、気持ちよく走り始めました。
「来週頃には、桜が満開になるのかなあ」
走りながら色んな事を考えます。
スティーブジョブズは大切な考え事をするときや商談をするときは歩きながらしたそうです。原監督も立って考え事をするそうです。座ってじっとしているよりも頭が働いて考えが前に進むそうです。
なので、走りながら何かを考えるのは、普段と違ったことを思いついたりして面白いです。
走りながら、最近ランニングの専門書を読んだという友人と交わした会話を思い出しました。
彼いわく、「走る時に、かかとから着地するのは良くない。」との事でした。
「人間は”足の裏の前の方”で着地するように出来ている。」とのこと。
かかとから着地するとそこに一気に体重がかかり、腰やヒザに負担がかかるらしいです。体にも軽い衝撃を受け続けている状態なのだそうです。
最近は高機能シューズが発達して、みんなかかとから着地しているけど、人間の体は本来、足の裏の前の方で着地して、土踏まずとか色んな部分がバネになって衝撃を吸収するようになっているらしいです。
そう言えばそうなのかな〜と半信半疑で聞いていたのですが、彼の次の言葉には説得力がありました。
「1メートルの高さからジャンプして固い地面に着地するとしたら、かかとで着地する？」
あー、確かに！かかとで着地したら体重の何倍もの衝撃を体がダイレクトに受けることになる。足の裏の前の方で着地して、ヒザとかいろんな所を使って衝撃を和らげるな、と思いました。で、彼は最近はその走り方をしているそうです。
なので、僕も早速それを意識して走ってみました。
かかとをつけない、足の裏の前の方で着地、意識すればするほど忍者みたいな忍び足風になってしまう。どう見ても怪しい。
うーん、難しい。走りながら試行錯誤、しばらく走り続けていると何となくコツが分かってきました。足を前に遠くに出そうとすると、どうしてもかかとから着地してしまう。なので、出す足は体のすぐ前に着地することにして、逆に地面を蹴った後ろ足を、なるべく後ろ方向までねばって伸ばす！
すると、かかとから着地しないようになりました。これを意識しないで出来るようになればいいのですが、慣れないので疲れます。
で・・・色々考えて走るのが面倒になったので、いつも通りかかと着地で、高機能ソールに全面的に甘えることにしました。かかと着地、落ち着く～、故郷に帰ってきた気分です。これは後日の宿題にしよう、今はとにかく走り続けることが大事だ。
しかし久々に走ったので想像していた以上に疲れる。何だ？体力が相当落ちているのか？
その時にふと気付きました、視界が暗い。もう夜だ、イチローサングラスのせいで真っ暗だ、周囲を認識できないと疲れが早い、それに安いやつを通販で買ったのでサイズが合っていない気がする、こめかみの辺りが痛い。
なので、イチローサングラスを外すことにした。あ～、すごい開放感、楽だ。イチローサングラスに対する自分のこだわりは何だったんだろう？まあ、その辺りは追求しないことにしよう。
しかし足が重い。サングラスを外した今、もう他に言い訳するところが見つからない、なので、素直に歩くことにしました。
無理はしない方が良いです。
自分の中で勝負はしなくてもいいです。そう、勝ち負けは無いのです。ただ、そこに道があるだけです。（うん、かっこいい事言った）
Apple WatchのNIKE+の画面を見ると、走行距離は800メートル、これだけしか走ってないのか・・・
でも現実を受け入れよう。しばらく歩きながら呼吸を整え、また走り始めよう。
先ほどの友人が言っていたこんな事も思い出しました。
「日本人は昔は、右足を出すときに右手を出して歩いていたらしい、今みたいに反対側の腕をふるのは、西洋文化が入ってきてかららしいぞ。」
ん？確かに時代劇などでそういう歩き方を見たことがある。でも歩きにくくないか？そう思っていると友人は続けた。
「目の前に壁があって、それを両手で押しているとしよう。右足を前に出して押そうとしたときに、どっちの手が前に出ようとする？」
頭の中でイメージしてみる、あ、右手だ。その方が前に力を入れて押せる気がする、反対の手だと体がねじれて、力が入らない感じがする。
友人は続けた「俺も研究したけど、厳密には同じ側の足と腕が一緒に前に出るイメージじゃ無くて、ちょっとだけずらす感じなんだ。」よく分からないが研究したのならそうなのだろう。
そんな事を考えながら400メートルくらい歩いて呼吸も整ったので、再び走ることにした。
今度はこの走り方を試してみよう。
右足と右腕を一緒に前に出してみる。やっぱり変な感じだ。ふざけている感じにしか見えない。
でもすぐに、手にスキーのストックを持っているイメージで、腕が前に行った時に、空想のストックで地面をぐさっとやるみたいに、一番前で拳を下方向に降る運動を入れてみた。そうすると、ストックで前の地面を掻いている感じで、ちょっとこつがつかめた気がした。リズムも思った以上にとりやすい。
しかし、今までテレビで駅伝やマラソンを見てきたが、そんな走り方をする選手は見たことが無い気がする。ヤツが言っていたことは本当なのだろうか？
それに、やはり慣れないので疲れる。いつも以上に息が上がり、結局200メートル走ったところで限界になり、今日のランニングは完了することにした。無理はしないほうがいい、年齢も年齢だ。Apple WatchのNIKE+の停止ボタンを押した。
息を整えながら家に帰った。
きっと僕のApple Watchは家のwifiに繋がった瞬間、自動で今の走行データをNIKEに送るのだろう。恥ずかしい・・・・・
ゆっくりと800メートル走って、400メートル歩いて、またゆっくり200メートル走って、それでランニング終了。なんなんだ、こいつは何がしたいんだ！？とNIKEの人は思うだろう。
（実際は機械がデータ処理するだけでNIKEの人は見ませんが）
こんな日もあるさ。がんばった、自分を褒めよう、お菓子でも食べようか、ビールを飲もうか、とにかく自分を最大限に接待したい気分だ。
そう思いながらもしっかりと走った後のストレッチを。
筋肉痛になるんだろうなあ。
若いと翌日に来るけど、2日後とかに筋肉痛が来るんだよなあ。
以前、4日後とかに筋肉痛が来て、4日前に何をしたのか全く思い出せなくて不安な気持ちになったなあ。あの時は何が原因で筋肉痛になったんだろう？
でもまあ、走るのは好きなので、また走ります。
旅先に軽量ランニングシューズを持って行って、海外や国内の旅行先で走るのも憧れます。普通の観光では見えてこない景色が見える気がするので。
おしまい