田辺誠一オフィシャルブログ「Hello(ハロー)」

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 月曜日、朝5時半、飛行機は羽田空港に到着。6時には駐車場に置いてあった車に乗る。48時間前に車を置いた場所は僕も子供もさすがに覚えていた。

 夜中の2時に出発した飛行機なので、すぐに眠れた。今夜はお酒は飲んでいないけど、さすがの疲れで飛行機が飛び立つ前に寝てしまった。着陸数分前に目が覚める。2時間半の睡眠、子供はこれから大学に行かなければならないので、家に着くまで車の助手席で少しでも寝て貰う。これで授業に遅れたら、ちゃんと遊んだ意味が無くなる。ちゃんと遊んだので、自分たちがするべき事もちゃんとしなければ。(=遊ぶ言い訳)

 

 7時、家に着き、子供はもう1時間くらい仮眠、僕は子供を送り出すまでは起きていようと思い、そのまま荷物を片付けることに。パスポートや使わなかった中国元を引き出しにしまい、Tシャツなどを洗濯機に入れる。1泊なので荷物はそう多くない、すぐに片付いてしまった。片付けるたびに日常に戻っていく。

 とりあえずコンビニにコーヒーを買いに行く、街はいつもの月曜の朝。金曜までの日常の延長、この週末の出来事は夢だったのだろうか。

 レシートをズボンのポケットに入れると、そこに何かが入っていた。それはF1のチケットだった。

 いや、夢ではない、F1のあの光景が、エンジンの叫びが、心と体に焼き付いている。自分の魂の一部に、今でも何かが響き渡っている。

 

 

 

 

 

 

 上海F1グランプリ、生まれて初めてのレース観戦。

 スタンド席に向かう階段を昇り終えると、いきなり目の前に広大な上海国際サーキットが現れた。ついに来た、そう思った次の瞬間、エンジン音が天高く鳴り響いた。足が止まり、息を飲んだ。

 これまでに聞いたことのない、天にも届く高い叫び声、エキゾーストノート。

 スターティンググリッドを見ると20台の、・・・・・生き物だ、これは生き物だ、どう猛な生き物。早く走らせろと、雄叫びを上げているF1のモンスターマシン。

 

 なんだ、この光景は。

 

 しばらく動けずにいると、係員がこちらに来て「チケットは?」と聞いてきた。我に返り、チケットを見せると、あそこの一番前のあそこ、と教えて貰った。自分の席に向かう、しかしF1マシンから目を離せない、F1マシンと足下を交互に見ながら、階段を降りて自席へ。

 サーキットも、F1マシンも生まれて初めて目にした。速く走るための究極のマシン、全てにおいて無駄が無く美しい。(競走馬もこういう美しさなのだろうか)

 席に着き、落ち着いて目の前の景色を眺めてみる。真っ直ぐ続くホームストレート。そこに並ぶF1マシン、大勢のスタッフ、ドライバー。そして、満員の観客。

 

 

 

 

 スタートは土曜日の予選の成績順で、横2台で縦10列のスタート位置が決まる。1チーム2台で10チームあるのですが、今回は全て横2台が同じチームで、綺麗に10チームの20台が列をなしていた。これはF1史上2回目の珍しい光景だそう。

 正確に言うと、トロロッソ・ホンダのアルボン選手だけ予選でクラッシュしたため、サーキット上ではなく、ピット(整備場)からのスタートになる。そうなると意味合い的には20番手以降の出発となる、かなり厳しい。(アルボン選手は現在唯一のアジア系のドライバー)

 

 先頭の2台はメルセデス、次の2台がフェラーリ、そして次の2台がレッドブル・ホンダ! 今シーズン開幕3戦目。オーストラリア3位、バーレーン4位のフェルスタッペン選手は5番手/3列目のスタート。同じく11位、8位だったガスリー選手は6番手/3列目のスタート。F1フル参戦2年目のガスリー選手は今までで最高位のスタート位置。そしてトロロッソ・ホンダのクビアト選手は11番手スタート、アルボン選手はピットから20番手のスタート。この4台、頑張って欲しい。

 

 会場を見ると、赤い色はもともと目立つのですが、やはり赤い帽子やジャージのフェラーリファンが多い。メルセデスのファンももちろん多いですが、レッドブルのファンがかなり多かったです。嬉しい、レッドブルの帽子を被っている人には親近感がわいて、話しかけたくなります。僕の右隣の席の女性二人はキミ・ライコネン選手(アルファロメオ)のファンのよう。サーキットを歩くライコネン選手に「キミー!キミー!」と一生懸命声援を送っていました。左隣のカップルはウィリアムズのファンのよう、双眼鏡でじっくりと見ています。飛び抜けた才能を持つスタードライバー(年棒数十億!)が目の前に何人もいる。興奮します。自分が乗っている車、選手の国籍、チームの国籍、好きになった選手がチーム移籍したら新しい方のチーム、などなど、みんな応援する基準があって、大きな旗を振ったり、すごく盛り上がっています。

 

 僕はグランドスタンド2階・プラチナ席の一番前だったのですが、直ぐ目の前に安全柵があり、見えにくいほどではなかったのですが、上海サーキットの2階のプラチナとゴールド席の場合10列目以降が見やすいかもしれません。グランドスタンド1階のシルバー席はサーキットに近いこともあって、みんなが立っているので、ずっと立って見る感じです。2階は高さと角度があるので、みんな座っていました。興奮するとたまに立ち上がりますが。

 

(それと上海サーキットでは英語と中国語の場内実況放送はありますが、電光掲示板で今の順位や現在何周目という表示は出ないのでFormula 1というアプリで常に順位と周回数をリアルタイムでチェックしたほうがいいようです)

 

 

 

 

 

 準備が整い、サーキット上はマシンだけとなり、20台のF1マシンのエンジンがうねりを上げる。まずはタイヤとエンジンを暖めるために1周走ってきて、各自スターティンググリッドに着く。見事に各チーム横に2台ずつ、10列がきれいに並ぶ。

 

 

(グリッドに着く動画。再生すると大きな音が出るのでご注意を)
 
 
 いよいよ始まる。1000回目のF1開催、上海グランプリ。
 
 シグナルがスタートを告げた!
 一斉に雄叫びを上げ走り始めるモンスターマシン。その強大なエンジンの馬力で地面を、いや地球を、もの凄い勢いで蹴り、突き進む。そのエネルギーと意思がサーキット全体を貫き、観客の心にダイレクトに響く。

 味わったことのない感覚だった、見たことのない光景だった。必死に、全力で駆け抜けてゆく20台のF1マシン、天が裂けるほどのエキゾーストノート、エンジンの雄叫び、まさに生き物、そのモンスターマシンを操るドライバー、それを支えるチーム、涙が出そうになるくらい、その光景に圧倒された。

 

 

(レーススタート動画。再生すると大きな音が出るのでご注意を)

 

 

 

 1時間40分後、ゴールのチェッカーフラッグがアラン・プロストにより振られた。優勝はメルセデス。2位メルセデス、3位フェラーリ。

 そして、4位はレッドブル・ホンダ。5番手スタートのフェルスタッペン選手がフェラーリの一台を見事に抜いて4位入賞。6番手スタートのガスリー選手は後続の追い上げをかわし、ポジションを死守して見事に6位入賞でフィニッシュ。

 トロロッソホンダのクビアト選手は残念ながらリタイヤ、そしてピットからの20番手スタートだったアルボン選手は、なんと一気に9台を抜き10位入賞!(10位までが入賞でチームとドライバーにポイントが付きます)

 

 素晴らしいレースでした。夢のような時間でした。

 心が震える感動は大人になるとなかなか少なくなります。(寂しいことに、いろいろ経験を重ねているので新鮮な事がなかなか・・)

 でも今回、心が震え、感動しました。この感動は僕の中に活き続けると思います。見に来て良かった。

 

 またF1を見に行きたいと思います。今シーズン行けるか、来シーズンか、何年後か分かりませんが、タイミングが合えばもう一度見たいと思っています。一度見たことで、さらに楽しみ方が分かったので、国内か、海外か、距離的に近いところでは鈴鹿と中国とシンガポールは週末弾丸旅行で行けるかな。来年からベトナムでも開催が決まったようです。シンガポールとベトナムは市街地コースで、臨場感はありますがオーバーテイク(追い抜き)が難しいので、やはり鈴鹿か上海のレース専用サーキットで見るのが楽しいかも。欧米も、わざわざそのために行くのは難しいかもしれませんが、たまたま仕事やプライベートで行ったときに、F1が開催されていないかチェックしたいと思います。

 今までの人生50年間でF1を一度も生で見る機会が無かったので、次の50年も見る機会が無い可能性もありますが、もしそうだとしても、この1回の大会が心に深く刻まれているので、大丈夫な気もします。

 

 でもやっぱり、もう一度見たい!

 

 

F1上海グランプリ、レースの順位以外に3つの賞がありました。

 

☆ファステスト・ピットストップ賞(最も速くピットストップ・タイヤ交換が出来たチームに贈られる賞)

=フェルスタッペン選手(レッドブル・ホンダ)

 

☆ファステスト・ラップ賞(最も速く1周を走った選手に贈られる賞)

=ガスリー選手(レッドブル・ホンダ)

 

そしてなんと、

 

☆ドライバー・オブ・ザ・デイ賞(そのレースで最も活躍した選手に贈られる賞)

=アルボン選手(トロロッソ・ホンダ)

 

 ピットスタートだったアルボン選手が!・・・これは嬉しい。

 3つの賞全てを、ホンダ勢が獲得しました。

 最速ピットストップはまさにチームワークの結果。ファステストラップは狙いに行ったチーム戦略が成功しました。そして各選手の健闘で着実にポイント獲得。

 次につながる、確かな結果。

 

 

 レース観戦後、子供と合流。

 まだ明るい夕方前の日差しの中、今日のレースのメインスポンサーであるハイネケンのブースでは大音量で音楽がかかり、人々がビール片手に踊っている。グッズショップで買い物をしている人々、興奮して喋っている人々。応援しているチームが勝っても負けても、みんな満足そうで、今を楽しんでいる。

 2019年4月14日午後4時、地球上のとある場所でのヒトコマ。

 首から下げていたF1のチケットをズボンのポケットに入れ、地下鉄の駅に向かった。

 

 

 

 

 

 F1上海日記・おしまい

 

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お読みいただき本当にありがとうございました!

 

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