【Yahooニュース】英検準1級に落ちた中2娘を…という記事を読んで思ったこと。
 

おはようございます。英語を教えながら
英語の先生の先生をしています、ミツイです。



English Teachers Association of Japanでも
先生方にシェアしたのですが
先日、こんな記事を読みました。

 

 


Yahooニュースは小まめに消されてしまうものも多いので
一応、こちらに概要をまとめておくと

「英検準1級に落ちたので、敗因分析をしようと思う」
という教育パパ(東大卒)さんが
Twitter(現X)にて当時は叩かれたものの
今は、娘さんは無事英検準1級も受かり、
「中2の10月での英検準1級合格は余裕ですよ(笑)」
とお話されたそうです。

そんなパパさん、
ご自身が米国大学受験のためのGMATで
語彙増強を意識したら
点数もグンと上がり、
志望校であったカリフォルニア大学バークレー校に
合格されたそうです。

そのこともあり
娘さんには「語彙増強」をとにかく大事にさせ
更に英検受験のためにTOEFLを使って
学習をさせていたようです。


ネットニュースということもあり
その内容に対してのコメントは
妬みや嫉妬、やっかみと、色々だったのですが

英語教育の観点から見ると
このお父さまのアプローチは素晴らしく
どれも賛同できるもの
でした。


ポイントとしては
大きく分けて2つあって
それが先述した
①日本国内英語学習者にはとにかく語彙が大事
②英検準1級受験の際に英検準1級の学習をさせるのではなく
TOEFLを使って学習をさせた

ということかと思います。



まず、①のポイントですが
このお父さまのレベルを考えると
(アメリカのトップスクールでMBA取得をしたレベル)
語彙なくして第一線で活躍する、というのは
不可能だ、
というのは非常によく分かります。

少し発話がぎこちなくて流暢さがなくても
まず相手の言っていることを理解するために、
そして書かれている内容を理解するために、
必須となるのは「語彙の知識」です。

それさえあれば
ある程度、内容理解ができますし
内容理解ができれば
そこから質問をすることも可能だし
自分の知っている範囲で話を展開していくことも可能です。

でも、まずは語彙が全く分からない状況だと
何を質問すれば良いのかも分からないし
自分の知っている「どの情報」をシェアすれば良いのかも
判断できないで終わってしまうわけです。


特に、テストともなると
当然「知らない単語があった時に、それについて質問する」ことは
できないわけで
私も大学院受験の際にGREというテストを受けたのですが
その際、そのことを痛感しました。

ですので、日本国内で勉強していようとも
英語圏で生活をしながら英語を勉強していようとも
語彙が大事、というのは共通して言えるのではないかと思います。



また、英検準1級受験の際に
英検準1級の学習をさせるのではなく
TOEFLを使って学習をさせた
というのも素晴らしくて
実は、私の音読コースでも行っているアプローチです。

こちらの音読コースでは
通常の日本の英語の授業では取り扱わないレベルの
原稿を、音読用として扱うわけですが
それを「当たり前のレベル」とすることで
コース受講後に
英検の勉強をしよう、TOEICの勉強をしよう、となると
「あれ、この英文って簡単じゃない?」と
感じることができるのです。

つまり、「自分の基準」を塗り替えることで
それまで難しそうに見えていた英文が
途端に簡単に思える、となるわけです。


実は、この
目標がある時は、その目標よりも先の「なにか」を目標とする、
というのは武道でも実践されている手法。

例えば素手で瓦を割りたい時は
瓦に向かってパンチをしようとするのではなく
(ゴールを瓦そのものに設定するのではなく)
瓦の先に向かってパンチをしようとするべきなのです
(ゴールを瓦の先におき、瓦は通過点とする)

なので、英語を学ばれている方は
それを踏まえ、今のあなたは
どのくらいのレベルを目指すべきなのか?ということを
キチンと考えるべきなのです。 

なんとなくでも構いません。
達成できなかったらどうこう、というわけでもありませんので
気楽に。前向きに。
 
でも、現実的かどうか?はチェックしてくださいね。



というわけで。

日本で英語を学ばれていて
特に海外留学経験もインターナショナルスクール通学経験もない!
という方なんかには

是非、参考にしていただきたいなと感じた勉強ポイントでした。
 

そして。

こうした記事を読む時に気を付けていただきたいのは…
文字から得られる印象がどうであれ
このお父さまも
お子さんの将来を考えているからこそ
一生懸命に、こうしてサポートをされているのだろう、ということ。

それに関しては、きっと
今お子さんの英語学習をサポートされている皆さんと
なんら変わりはないのです。

 
正直、こうした記事に対して
様々な理由から、批判的な意見を持たれる方も
少なくないとは思うのですが
(もうそれは、日本人の国民性かしら?)

誰がどこで成功していようと、していなかろうと
私達の人生のストーリーにはあまり関係がないので
批判や拒絶をするのではなく
「なるほど。こういう人もいるんだ!」
「こういうやり方もあるんだ!」

参考にできそうなところを探し、学ばせていただく意識でいた方が
きっと皆さんのためにも
皆さんのお子さんのためにも、なるのではないかと思います。

 

 


子どもを思う気持ちは同じですよね。(*^^*)


引き続き、頑張っていきましょう!

 

 

 

 

Happy Learning & Happy Teaching!!!!!

 



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