【英語勉強中】ジョナ・レーラーから学ぶ英会話上達法。


おはようございます。英語を教えながら
英語の先生の先生をしています、ミツイです。


こちらの本が素晴らしかったので
皆さんにもシェアさせてください。





「音楽の源は、この心理的本能、すなわちニューロンが、いかなるパターンであれ、パターンを必死で探すことである。交響曲を聴くとき、私たちには、雑音が動いていて、個々の音が次の音と混じってしまうのが聞こえる。音は連続しているように聞こえる。もちろん物理的事実は、個々の音波は楽譜に書かれた音譜と同じくばらばらで、それぞれ別個のものである。だが私たちは音楽をそういうふうには体験しない。私たちは入力データをたえず抽象化し、雑音の奔流に遅れを取らないようにパターンを生み出していく。そしてひとたびパターンを見つけると、脳はすぐに予想を始め、次に何の音が来るか想像する。脳は想像した秩序を未来に投影し、聞いたばかりのメロディを予想されるメロディへと置き換える。」 (193ページ)


「聴覚野は、他のすべての感覚野と同じく、非常に可塑性がある。その適応性豊かな細胞群を、神経科学は、音楽から語彙を拝借し、バッハによって有名になったフーガ様式にちなんで、コルチコフーガル(皮質下行性)・ネットワークと名付けた。これら対位法的なニューロンは、知覚細胞が実際に反応する特定の振動数、振幅、タイミングのパターンを変えて、聴覚の基盤層そのものにフィードバックする。脳は、ちょうどヴァイオリニストが自分の楽器の調弦をするように、みずからの音感を調整するのだ。

コルチコフーガル・ネットワークの中心的機能の一つは、神経科学が自己中心的選択と呼ぶものである。ある雑音パターンを繰り返し聞かされると、脳はそのパターンを記憶する。脳の上層部からのフィードバックが聴覚野を再調整するため、その後はそのパターンが聞きやすくなる。この学習は主としてドーパミンの仕業である。ドーパミンは可塑性の基礎をなす細胞メカニズムを調整する。

だが、何がそのコルチコフーガル・フィードバックに命令するのか。何者が私たちの感覚をつ
かさどっているのか。その答えは「経験」である。私たちがどのようにを聞くのかは人間の特性によって決まるが、どのように音楽を聴くのかを決定するのは教育環境である。三分間のポピュラーソングから五時間のワーグナーのオペラにいたるまで、私たちの文化的産物は、私たちに一定の音楽パターンを予想することを学ばせ、それらのパターンは時間が経つにつれて私たちの脳にどんどん接続されていく。

そして、ひとたびこれらの単純なパターンを覚えると、私たちはそのパターンのバリエーションに対してきわめて敏感になる。脳は関連づけて学ぶように作られている。もしこうなら次はああなる、というふうに。音楽は、私たちが予想した関連付けを微妙にもてあそび、私たちをそそのかして予測させては、予測違いを私たちに突きつける。事実、脳幹には、予想外の音にのみ反応するニューロンのネットワークがある。すでに知っている音楽パターンが乱されると、これらの細胞は神経的処理を始め、最後にはドーパミンを放出する。このドーパミンは聴覚野を再編成するのと同じ神経伝達物質である(ドーパミンは私たちに最も激しい感情を起こさせる化学物質でもあり、このことは音楽のもつ不思議な感情の力、とりわけ音楽が私たちに新しさと不協和音を突きつけるときの感情の力を説明するのに役立つ)。音楽は脆いパターンを使って私たちを誘い、最も基本的な脳の電気回路に入り込む。」(208~209ページ)



私自身が開講している
「右脳活性化:音読コース」
「独り言学習コース」
生徒さんの英会話力アップやリスニング力アップに
どうして貢献出来ているのか?という理由が
ここに全て説明されていたので感動しました。


京都の大学で英語を教えている、英語講師仲間が
先日、こんな話をしてくれました。

「英語の発話の流暢度を高めるには
左脳を使いながら、左脳を使う頻度を減らしていって
延長線上にintuitionが生まれて、自動化を出来てる感じかな。
 
左脳的な情報はやっぱり大事なんだけど
でもそれを自動化するには
右脳にも活躍してもらわないといけなくて。
 
右脳でパッと判断できない(というか、出てこない)時にこそ
また左脳に立ち戻りもするし。
 
自動化するには
右脳にも活躍してもらう、というのはそう思う。
 
昔は考えて組み立ててた文が(左脳的)
もう今は考えずに自然と出てくる(右脳的)状態を
多くしていくことで、
即興での英語運用に対応していけるようになるんだろうな。」

 
 
英語がNear-Native Level(ネイティブレベルに近い)人は
この仕組みをクリアしています。 それが無意識であろうとも。
 
この仕組みが分かれば
How to get thereは、もう見えたも同然。
 

「プルーストの記憶、セザンヌの眼―脳科学を先取りした芸術家たち」
本当に素晴らしい一冊です!!



Happy Learning & Happy Teaching!



◆上記にてご紹介しました京都の先生も
English Teachers Association of Japanにご参加くださっています!
(お仕事柄どこまでご紹介しても良いのか分からないので
実名はこちらでは伏せていますが、ETAJメンバーの方は
どの方のことを私がお話しているのか分かるはず!)